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第18話:『深淵の格闘』

     1. (起)

【キヨシたちが走り去った直後。狭い通路ボトルネックになだれ込もうとする数人の兵士。】


兵士A 「どけ、小娘! そこを……ッ!?」


【ハルは左足を一歩引き、体を斜めに開く『半身』の姿勢をとる。しかしその重心は異常なほど低く、まるで獲物を前にした獣が地を這うかのようだ】


     2. (承)

兵士A 「邪魔だぁーっ!」


【兵士の突き立てた銃剣を紙一重でかわすと、ハルは野性の獣が獲物に喰らいつくような速度で踏み込む。】


ハル 「はぁーーっ!!」


【指先を鋭く尖らせた『貫手ぬきてが、兵士の喉笛を正確に捉え、深く突き刺さる。兵士は声にならない悲鳴を上げた。】


ハル 「一人に一秒だ。それ以上は、お嬢様の安全に障る」


     3. (転)

【通路の狭さが仇となり、後続は沈んだ仲間に足を取られ銃を構えられない。その隙にハルは次々と喉笛を突き、あるいは背後から頸動脈を絞め落としていく。】


将校 「……き、貴様、一体何者だ!」


ハル 「……ったく。あなた達みたいな人は、いつも同じセリフを吐くのね。……もう聞き飽きたわ……」


【暗がりの通路は、物音ひとつしない「静かなる処刑場」と化していった。】


     4. (結)

【わずか数分。通路には喉を押さえ悶絶する男たちが折り重なっている。ハルは乱れた前髪を静かに整え、将校の喉元に手を掛けたまま、凍りつくような微笑を浮かべた。】


ハル 「野犬の相手は慣れておりますので。……お掃除の邪魔です、お引き取りを」


将校 「お、女!……貴様、こんなことしてタダで済むと思っているのかっ!」


ハル 「……聞こえなかったのか?……帰れと言ったんだ」


【背後から差し込む月光が、返り血一つ浴びていないハルの姿を「深淵から来た死神」のように照らし出していた。】


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