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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第四章 剣聖編
97/310

Ep:97 尾行

 王様と戦ってから一ヶ月。僕は、剣聖様に呼び出された。これから剣聖様の屋敷に向かう。その前に…


「これは…新しい物と交換した方が良いな…」


僕はフォルジュロンさんの店に来て、籠手の修理を頼んでいた。


「そうですか…新しいのを作るのにどれくらいかかりますか?」


「これだと半日で済む」


「分かりました。今日は用事があるから明日取りに来ます」


僕は一直線に溝の入った籠手を預けて扉の方を向く。


「ちょっと待て」


その言葉に振り返ると、フォルジュロンさんが何かを投げ渡してきた。


「替えの籠手(ガントレット)だ。性能は少し劣るが、それで十分戦える。それを付けて行って来い」


「ありがとうございます!」


「言っておくが、壊したら買い取ってもらうからな」


「はい!」


僕はそう返事をし頷く。そして、剣聖様の屋敷に向かうために店をでた。


------------------------------------


 剣聖様の屋敷は、フォルジュロンさんの武具屋から王宮を通り越して少し先。広い王都の少し外側にあるフォルジュロンさんの店からは結構遠い。時間は十分にあるけど、それでも結構かかりそうだ。


第一段階(フェーズワン)が使えれば良いんだけど…街中だしな…」


僕が剣聖様の屋敷に行く事は、エルにも、ダギル大尉にも言っていない。これは僕とエルの問題。男の僕が何とかしなくちゃいけない。皆にも心配を掛けられない。そう考えながら歩いていると、曲がり角から出て来た人とぶつかってしまった。


「うわっ…!」


「うおっ!」


転びはしなかったから、慌てて目を開ける。すると、四本の瓶が宙を舞っているのが目に入った。僕は急いで瓶をキャッチする。


「三本…!もう一本は…!」


「上だよ」


声に驚き上を見ると、茶色い瓶の底が目に入った。


「わっ…!」


僕は驚いて飛び退く。


「すまなかった。あまり前を見ていなかった」


「あ、いえこっちこそ…」


僕はぶつかった人を見る。その人は背が高く、赤茶色の髪を後ろで結んだ男の人だった。黒い革手袋に同じ色の革のコートを着ていた。


「俺はドミヌスだ。近くの酒場の主人をしている」


「ライトです。銀鷲騎士団上等兵です」


「騎士団…か…」


ドミヌスさんは呟き、考え込むような顔をする。


「何かあったんですか?」


「いや、何でもない。丁度麦酒の瓶を捨てていた所なんだ。それじゃあ、機会があればまた会おう」


そう言ってドミヌスさんは行ってしまった。


------------------------------------


 ライトが騎士団本部を出てから、その後を追う者が一人。血の様な赤い髪の男、ブルート=フランメである。


「アイツ…どこ行くんだ…?」


ブルートは、ライトが何も言わずに出かけて行った事に疑問を感じ、ここまで後を付けて来ていた。暫くライトを追い、ブルートは呟く。


「もう十分は歩いてるぞ…?どこ行くんだ…?」


途中人とぶつかり、少し話していた男も目的じゃない。疑問を募らせながらも、ブルートはライトの後を追った。

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