表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第三章 騎士編
80/310

Ep:80 銀鷲

 ダギル中尉やアカネとアオイと別れて少し時間が経った。団長を探して本部を走り回っていた。


「うわあぁぁ!!」


「まただ…!」


廊下の先で悲鳴が聞こえた。団長を探している間に、Ist(ファースト)と二回遭遇した。これで三回目。急いで走って向かうと、既にアカネとアオイが戦っていた。


IInd(セカンド)…!」


第一段階(フェーズワン)


僕は首の痣を足まで延ばして肉薄する。切り上げて、それを防ごうとした男の剣を弾き飛ばす。


「くっ…!」


暁刀流(あかつきのとうりゅう)、暁光の閃!」


アカネが走り、男の横を通り過ぎながらその首を刈り取る。


「団長様は見つかりましたか!?」


アカネは剣の血を振り払い鞘に納めながら言う。


「まだ見つかってない…!後探してないのは三階だけ――」


バンッ!!


突然、真上から大きな音が聞こえる。


「この上は…!?」


アオイが聞いてくる。


「確か資料室だよ!」


「急ぐぞ…!」


僕達は急いで階段を上った。上の階に上り、最上階の三階に着く。


「ガァッ…!」


他の仲間の苦悶の声が聞こえた。声のした方を見ると、資料室の前で仲間が一人倒れた。心臓を貫かれて死んでいた。資料室の扉は壊されていて、中から剣と剣のぶつかり合う音が聞こえる。


「団長!!」


僕はそう叫びながら資料室の中に入る。中は、扉のある壁に垂直に並べられている右側の本棚が倒れ、連続して崩れている。その先で、団長とくすんだ赤茶色のフードの女が戦っていた。


「ライト!下がっていろ!」


その言葉に僕は勿論、エルも、アカネとアオイも驚く。


「此奴の目的は私だ!()()()()お前達は襲われない!だから行け!!」


「でも!」


「早くしろ!」


団長はそう言いながら女と剣を交える。


「ライト!エル!そして一色!お前達は他の奴らを倒せ!この本部を守るんだ!これは団長命令だ!!」


団長はそう言って渾身の突きを繰り出す。しかし、それは容易く躱され、女の剣の餌食になる。


「がッ…!」


団長は口の端から血を垂らし、剣の刺さった脇腹を抑えて後退る。


「ぁ…あ…!」


エルが後ろで後退る。


「お前達…!私も…直ぐに後を追う…!」


「行くぞ…他の襲撃者を倒す…それが団長の最後の望みだ…」


アオイが言う。僕は、助からないと分かった団長の姿を目に焼き付けて、団長の命令を果たす為に走った。


------------------------------------


 女の剣に腹部を貫かれ、血を流すアードラーは言う。


「さぁ…これで邪魔者は居なくなった…最後に足掻かせてもらう…!」


そう言ってアードラーは女の腕を掴む。そして、引っ張る様に後退った。その背後には窓がある。


「興覚めだ…」


女はアードラーの行動を読み、その腹部から剣を引き抜く。そしてそのまま突き放した。


「がッ…!」


アードラーは剣を落とし、腹部を抑えて後退る。


「さらばだ、アードラー」


そう言って女はその剣の柄で、アードラーの胸を押した。アードラーは窓の鍵を壊し、押し開けられた窓から落ちて行く。その時、アードラーの手が、女のフードを取った。


「貴女…は…」


女の顔を見たアードラーは、そう呟いた。最後の力を使い発動させた風魔法で落下の速度を緩める。しかし、底を突いていた体力では制御しきれず一瞬で解除され、落ちて行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ