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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第三章 騎士編
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Ep:76 宵闇

 僕達は団長の執務室を出る。


「それじゃあ、改めて自己紹介させて頂きます。私は、銀鷲騎士団第5小隊所属一等兵一色 茜です。東方から来ました」


「…同じく一色 葵だ…」


「俺は銀鷲騎士団第5小隊隊長ダギルだ。これから宜しく頼む」


「同じく二等兵、ライトと」


「同じくエルです」


「宜しくお願いします!」


僕達は握手を交わす。


「不思議ですね、左右の(まなこ)の色が違うなんて…私達の国では考えられません。それが二人も…」


僕は右目に手をやる。確かに不思議かも知れない。逆に今まで誰にも言われなかった事が可笑しかったのかも。


「ライト殿とエル殿も兄弟なのですか?」


「ううん、違う…いや、そうとも言い切れないかも知れない。でも、僕達は兄弟じゃないと思う」


「それはどういう…?」


「姉貴、しつこいぞ…」


「大丈夫。私達は小さな町で、忌み子として地下牢で育てられたの。でも、ちょっと前に奴隷として売りに出されて、その時逃げ出したの」


エルはアカネとアオイに言う。僕も、その後の出来事を二人に伝えた。


「それでこの様な状況に…」


「あまり深く関わらない方が良い…いずれ己が身を滅ぼすぞ…」


「それが懸命だ」


突然僕の背後から声がする。咄嗟に剣を抜き、後ろに振るう。後ろに居た黒い影は飛び退き、僕の剣は空を切る。


「何時の間に現れた…!?」


アオイが呟く。言動から察するに、突然現れたようだ。僕にも足音はおろか、気配すら感じられなかった。


「誰だ…!?ここがどこか分かっているのか!?」


ダギル中尉は剣を抜き、黒い影、いや、黒いコートのフードを被った男…あの時の…!


「我はハートのIIInd(サード)()()を回収しに来た」


そう言って男は剣を抜く。


「五対一で勝てると思っているのか?」


ダギル中尉は男に聞く。


「問題ない」


そう言うと男は剣を構え、物凄い勢いで肉薄して来た。僕は剣に魔力を流し、白く輝く剣を振るう。しかし、男は僕の剣をあっさりと躱す。そして斬り掛かって来た。


「おらぁ!!」


僕に剣が届く寸前、ダギル中尉の剣が目の前に現れ、男の剣を防ぐ。しかし、ダギル中尉の剣を押し切って、男の剣は振り抜かれた。


「何ぃ…!?」


ダギル中尉はそのまま、窓を突き破って外へと吹き飛ばされた。


「良いだろう、まずはお前からだ」


そう言って男は割れた窓目掛けて跳ぶ。そして起き上がろうとするダギル中尉に肉薄する。


「僕達も…!」


僕は窓に向かって跳ぶ。その拍子に、割れた硝子の先端が左頬を掠めた。


「仕方ない…俺達も…!」


後ろからアオイの声が聞こえる。そして、走る僕に追いつき、呟いた。


宵刀流(よいのとうりゅう)…宵闇の閃…!」


その瞬間、アオイは腰の剣に手を伸ばす。その鍔を親指で弾き引き抜いた剣は、青みを帯び、湾曲した片刃の剣だった。そして、アオイは前方へと大きく跳躍した。

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