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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第三章 騎士編
73/310

Ep:73 合流

 今回からライト目線に戻ります。

「な、何故…この様な事を…」


毒の苦しみからある程度解放され起き上がったヘルツは、ヘルツ自身に毒を持った本人、トイフェルに問う。


「ヴィルの街で彼らと接触した時、紅茶を一口も飲まなかった。睡眠薬の入った紅茶をだ。それが偶然なのか、必然なのかを実験しようと思ったのだが、主従関係がある以上、意味の無い事だったな」


「そ、そうですか…」


ヘルツは立ち上がり、月明かりの入って来る窓の前に立ち言った。


「我が主、勘違いしないで頂きたい。私は主従に関係無くあれを口にしました」


「そうか。そうなると、彼らが自ら…否、本能的にあの紅茶を回避したのかも知れない…」


「……」


ヘルツは何も言わず、窓の外へと飛び降りた。


------------------------------------


 僕とエル、ダギル中尉は、早馬の馬車に乗り、王都へと急いでいた。今日は、僕達がヴィルの街に着任してから一ヶ月半。もしかしたらもうヴィルの街へは戻れないかも知れない。それくらい急を要する呼び出しだった。


「おい、もうすぐ日の出だぞ」


ダギル中尉が言う。小窓の外を見ると、平原の地平線が明るく輝いていた。暫く見ていると、太陽がその姿を現す。僕達は深夜に街を出て、既に二時間程馬車に揺られていた。


「この調子なら昼過ぎには王都に着くな…」


ダギル中尉は呟き、腕を組んで目を瞑り俯く。仮眠を取るのだろうか。急な呼び出しに対応できるように準備はしていたけど、ここまで早く呼び出されるとは思わなかった。僕達は朝焼けに染まる空の下、王都へと急いだ。


------------------------------------


 時は流れ、予定より少し遅れて王都に着く。銀鷲騎士団の本部の前に着くと、同じ銀鷲騎士団の紋章の入った鎧を付けた騎士が二人待っていた。だけど、その鎧は見た事の無い形をしていた。


「銀鷲騎士団、第5小隊小隊長のダギルだ。こいつらはライトとエル。どちらも二等兵だ」


ダギル中尉が待っていた二人に言う。


「遅い…!」


待っていた騎士一人目。薄紫色の髪を首まで伸ばした少年。前髪に左目が隠れている。見た事の無い鎧は、銀の装甲が層になった様な形をしている。その装甲を両肩に、紋章の入ったプレートアーマーを胸に着けている。


「ちょっと!急がないといけないんだから、いがみ合ってる暇は無いの!」


待っていた騎士二人目。薔薇の様な赤い髪を後ろで結んだ少女。鎧は軽装で、男と同じプレートアーマーを身に着けているだけ。因みにどちらも歳はブルートさんと同じくらいに見える。


「……一色(いっしき) (あおい)だ…」


少年の方は、不貞腐れた様にアオイと名乗る。


「同じく(あかね)です。東方からこの地にやってきました。私も葵も一等兵です!」


「了解した。早速だが、団長と話がしたい」


「勿論です。その為に私達が居るんですから」


「着いて来い…」


そう言ってアオイは建物へと振り返る。


「ちょっと!上官に向かってそれは無いでしょ!ダギル中尉が良い人だったから良かったものの…!」


そう言ってアカネはアオイを説教しながら歩く。


「失礼。家名が同じ様だが、兄弟なのか?」


「はい。私が姉で、葵が弟です」


「そうか」


少し雑談を交わし、僕達は本部の建物に入って行った。

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