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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第二章 学校編
50/310

Ep:50 処理

 曇天の下、ゴブリンロードが討伐された現場から離れ行く者が居た。誰も居ない大通りに沿った裏道を二人の人影が歩く。


「話には聞いていたが、まさか本当に空気圧だけで斬撃を飛ばすとは…私ですら見逃す程の斬撃…」


濃紺の髪の男が一歩後ろを歩くフードの女に言う。


「我々が想定していたよりも、魔王の力の覚醒が速い様です…」


「実質的な魔力の覚醒はまだだけど、物理的な破壊力は大抵の魔物よりは上だ。やはり人間を用いた方が効率的なのか…?」


「同感で御座います。No.s(ナンバーズ)を送り込むのであれば、Ist(ファースト)からでしょうか…?」


フードの女は、男の顔色を窺うような声色で提案する。


「いや、送り込むのはIIIrd(サード)以上だ。本来ならIVth(フォース)すらも使いたく無いんだが…」


「しかし、あの少年の力に勝てるでしょうか…?戦いを重ねれば重ねる程強くなるのは明白です…いずれはXth(テンス)――いえ、我らの力すら要する事になりかねません…」


「問題は無い。最悪の場合は――」


男は一瞬黙る。


「私が直々に…」


------------------------------------


 僕達はゴブリンロードを倒した後、学校や周りの家の清掃や、死体の処理、所謂事後処理に勤しんでいた。


「ったく、只でさえ戦闘で疲れてるっつうのに、死体を運ぶ力仕事なんてよ…よく真面目にやってられるな」


ブルートさんは僕の隣でゴブリンの死体を引きずっている。


「仕方ないよ。巻き込まれたのは僕達だし、騎士になる為の雑用だと思えばさ」


その時、ゴブリンの死体を後ろ歩きで引きずっている僕の後ろ、つまり進行方向の先から声が聞こえた。


「あっ!ライト!ブルート!」


振り返ると視線の先に、僕と似たような容姿の髪の長い女の子、エルが居た。


「エル!無事だったんだね!」


僕は急いでエルの元に駆け寄る。ゴブリンの体がガツガツと飛び跳ねる。そしてそれを死体の山に積み上げると、エルの話を聞く。


「ライト達が行っちゃった後、黄金獅子…?騎士団の人が全部のゴブリンをほん数十秒で倒しちゃったの」


エルが言ってるのは多分、黄金獅子騎士団の団長の事だと思う。他の騎士の人達も強かったけど、ゴブリンを一匹ずつ倒してたから。


「流石は団長だな。あの魔力弾もあっさりと受け止めちまったし」


後ろから追い付いて来たブルートさんも団長の事を言ってる事に気付いていた。


「軍事力じゃ黄金獅子が一番だって言う噂もあるからな」


ブルートさんはゴブリンの死体を、死体の山に放り投げる。


「これで大体のゴブリンは片付いたな。後は他の奴らに任せようぜ」


「うん」


僕達は一足先に寮に戻る。ゴブリンロードの死体は騎士の人が回収して、王宮に送られるって聞いた。珍しいロードだから、研究の材料になるって事で。


「私お腹空いた」


「だよな。結局もう昼は過ぎてるぜ」


「じゃあ食堂に行こう!」


僕達は他愛のない雑談を交わして、食堂に向かう。この時の僕はまだ知らなかった。これから王宮に呼び出される事を…

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