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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第二章 学校編
48/310

Ep:48 親玉

 僕とブルートさんは眼前に居るゴブリンロードを見据える。ゴブリンロードも僕達に気付いている。お互いに様子を見ている硬直状態だった。長らく沈黙が続く。それを破ったのは、他でも無いゴブリンロードだった。


「人間…悪魔ノ子…イヤ…魔王カ…?」


ゴブリンロードは低い声色で呟く。どういう意味かは分からない。でも、何でか僕の事を言っている様に思えた。


「洒落臭え!こっちから行くぞ!」


ブルートさんは走る為に鞘にしまっていた剣を抜き、ゴブリンロードに肉薄する。ブルートさんは僕達より大きな体に向けて斬り付ける。


「小賢シイ…!」


ゴブリンロードはそう言うと、何処からともなく木製の杖を取り出す。その杖はゴブリンロード用の寸法で、人の腕程の太さがあった。ゴブリンロードはそれをブルートさんに振るう。


「くッ…!?」


ブルートさんは、既の所でそれを躱し、後ろに飛び退く。地面の石畳が割れ、破片が飛び散る。


「ブルート!」


ブルートさんは振り返る。僕は持っていた剣を鞘ごと投げ渡した。剣を抜き、鞘を投げ捨て構える。


「全くよ、お前の方が強いだろうが!」


ブルートさんは再びゴブリンロードに肉薄した。すると、今度は杖を地面に強くぶつける。


カァン!


甲高い木の音が響く。更に、地面に垂直になっている杖の上方に、魔力が集中し始めた。


「おらおらあ!!」


ブルートさんは怒涛の勢いで二本の剣を振り抜く。しかし、ゴブリンロードには傷一つ付かなかった。


「なっ…!?おわッ!?」


それ所か、逆にブルートさんが弾き飛ばされる。その時、ゴブリンロードの周りが、球体状に淡く輝いているのが見えた。


「魔力防壁…」


僕は思わず呟いてしまう。前にリテユスがエルを捕まえていた時に使っていた壁。目には見えない魔力の力で物理的な攻撃を殆ど無効化する。


「我ノ目的ハ悪魔ノ子ノ回収…ソレ以外ハ眼中ニ無イ…!」


そう言ってゴブリンロードは僕を睨み付ける。やっぱり僕の事だったんだ…って事は――


「エルが危ない!」


「何だって!?」


エルも僕と似たような力を持ってる。その証拠に、リテユスは僕達を捕まえようとしてた…だから、もしもこれがあの英雄教の仕業なら、エルも確実に狙われる…!


「どうすれば…!」


ブルートさんはゴブリンロードへの警戒心を強め、睨みながら呟く。


「多分、こいつを倒せば…」


僕が言いかけた時、四方の上の方から色々な属性の魔法弾が飛んで来た。


「何だ!?」


僕は咄嗟に躱し、ブルートさんは剣で弾いて言う。広場の周りの家の、屋根の上を見ると、そこには普通のゴブリンと同じ程の背丈の、王冠を無くしたゴブリンロードの様なゴブリンの姿が幾つもあった。


「コイツら、昨日の授業には出て無いシャーマンだ!ロードに魔法を教わって――」


ブルートさんが言い終わる前に、ゴブリンシャーマンの魔法弾が繰り出される。更に、ゴブリンロードは杖を振り下ろしてくる。目の前にはゴブリンロード。四方の上にはゴブリンシャーマン。まさしく絶体絶命の状況だった。

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