Ep:46 応援
僕とエルはゴブリンの死体の山を避けながら、ブルートさんが居る方に向かう。
「ブルート!」
「おう、ライト…ってアレを全部殺ったのか!?」
僕は頷く。
「まぁ、強くて問題がある訳じゃねぇ。とっととボスを倒してやろうぜ!」
その時、正門の方から、周りのゴブリンより二倍くらい背丈が高くて、がたいの良いゴブリンが数体入って来た。
「なっ!あれ…!まさか…ジェネラル!?」
「それだけじゃ無いよ!ジェネラルの足元に、ナイトも居る!」
「これからが本番って訳か…!」
ブルートさんが呟くと同時に、ゴブリンジェネラルの後ろから金色の甲冑を身に着けた騎士が、何人も入って来た。
「応援が来た!」
エルが言う。
「あれ、黄金獅子騎士団の奴らだ。甲冑の色で一目で分かる」
ブルートさんが言った黄金獅子騎士団の人達は、ゴブリンジェネラルの足元に居るゴブリンナイトを一掃する。
「凄い…!」
「僕達もジェネラルを!」
僕達三人は、ゴブリンジェネラルに近付く。ボロボロの剣を構えてゴブリンジェネラルを見上げると、濁った眼球の鋭い目付きで睨まれる。
「足を狙え!」
ブルートさんがそう言いながらゴブリンジェネラルの足目掛けて走る。近付いて来るゴブリンナイトを斬り捨てて、ゴブリンジェネラルの踵骨腱を深く切り裂く。
「危ない!!」
その瞬間、ブルートさんに向かって人の丈程もある錆びた大きな剣が降り下ろされる。僕は急いで首の痣に意識を集中して、脚まで移動させる。僕は跳んで、ブルートさんを押し飛ばす。
「ガッ!?」
勢いを殺す為に一旦着地した所為で、大きな剣は僕に向かって来る。僕は右腕の痣の力を使って剣を上に向かって振り抜く。
ガキィィンッ!!
僕の持ってた剣と、ゴブリンジェネラルの持ってた大きな剣がぶつかり合い、僕の剣は折れ、ゴブリンジェネラルの剣は破片を飛ばしながら弾き飛ばされる。体制を崩したゴブリンジェネラルは、ゴブリンナイトや普通のゴブリンを押し潰しながら倒れた。
「嘘だろ…?」
騎士の人達が呟く声が聞こえる。
「悪い、助かった…でもその所為で剣が…」
「剣ならある。我々が支給しているからな」
後ろから騎士の人が話しかけて来る。その手には三本の剣があった。いつの間にか周りの人も同じ剣で戦っていた。
「しかし、何故この学校にゴブリンの群れが…ジェネラルまでも…」
騎士の人は呟きながら僕達に剣を渡してくれる。
「悪いけど、もう一本貰えねえか?そっちの方が本領を発揮できるんだ」
「分かった。調達して来る。強い戦力があって問題は無いからな」
そう言って騎士の人はもう一本の剣を取りに戻った。




