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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第二章 学校編
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Ep:45 悲鳴

 外に出ると、やっぱりまだ大量のゴブリンが中に入ろうとしていた。


「駄目だ…!このままじゃ中が持たない…!」


呟きながら、近付いて来たゴブリンを三体薙ぎ払う。倒せはしないけど、吹き飛ばす事くらいはできる。その瞬間、周りに居る全てのゴブリンの動きが同時に止まる。そして、それらが一斉に僕の方を向いた。


「うッ…!?」


「ひっ…!」


濁った眼球が一斉にこっちを見て来たせいで、かなり精神的にやられた。悍ましい恐怖が全身を駆ける。だけど、休む暇も無くこっちを向いたゴブリンは襲い掛かって来る。


「はっ!はっ!」


僕は迫り来るゴブリンに木剣を叩きこむ。動きは遅いけど、沢山居るから限が無い…!


「おりゃあッ!!」


声と共にゴブリンの首が撥ねられる。濁った色の血が飛び散る。


「悪い!待たせたな!」


そこにはゴブリンから奪ったであろう錆びて刃毀れした剣を持ったブルートさんが居た。


「コレ使え!」


そう言ってブルートさんは僕にブルートさんが持っているのと同じ様なボロボロの剣を渡す。僕はそれを受け取って構えた。


「さてと…コイツらをどうするか…おらっ!」


ブルートさんは何体もゴブリンの首を撥ねる。辺りには飛び散った血と、ゴブリンの頭が散乱し始める。その時、ゴブリンの集団の奥から短い悲鳴が聞こえた。


「悪い!少し任せる!」


その言葉と同時にゴブリンの首を撥ね、更にゴブリンの頭を踏み台にしてその上を走る。集団の上を走るブルートさんを追うように上を向いたゴブリンは顔を踏まれる。


「これなら!」


僕はブルートさんが見えなくなったのを確認すると、僕は痣に意識を集中させる。右腕を染め、その腕でボロボロの剣を左から右へ半円状に振るう。すると、空気の斬撃が飛び、周りのゴブリンの首を略同時に撥ねる。


「はぁ…」


剣がボロボロだった所為と、集団を相手にした所為で、斬撃はあんまり遠くまで飛ばなかった。でもそれで良い。奥にはブルートさんとさっき悲鳴を上げた人が居るから。


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 ブルートはゴブリンの頭を踏みながら悲鳴を上げた者の元へ向かう。ライト達にとっては奥、正面入り口の方へ。そこには数体のゴブリンに囲まれた女子生徒が居た。少し離れた場所に木剣が落ちている。それだけで状況を読み取るのには十分だった。


「おらぁッ!」


女子生徒を囲んでいる数体のゴブリンを一気に薙ぎ払い、渦中の女子生徒に視線を向ける。


「なっ…!?」


「ブルート!?」


先に声を上げたのは女子生徒の方だった。


「お前…!ルージュ!」


ブルートは目の前の状況を半分理解できないながらも、声を荒げる。


「お前!馬鹿野郎!普段粋がってるだけの奴が、ゴブリンの集団相手に勝てる訳無いだろ!考えやがれ!」


「なっ…!何よ!あんたなんかに言われる筋合いは無いわ!」


そう言ってルージュは礼も言わずに校舎の中に入って行った。

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