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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第二章 学校編
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Ep:44 集団

 僕とエルは僕の部屋でブルートさんを待っていた。暫く二人で教本を見ながら復習をしていると、ブルートさんが戻って来た。


「遅くなった。何だ、エルも居るのか」


「お帰り」


エルが言う。


「何してたの?」


僕はブルートさんに聞いた。


「ん?ちょっとな」


ブルートさんは曖昧な言葉で返してくる。


「しっかし、今日はやたら暗いな…昼間からランプが必要ってどんだけだよ…」


ブルートさんは窓の外に見える曇り空を見ながら言う。


「こりゃ午後は豪雨だな――ん?何だあれ」


その言葉に僕とエルも窓の外を覗く。


「ほら、あれだよ。正門の方」


僕とエルはブルートさんが指を差した方向を見る。そこには、何かの集団が学校の敷地内に入って来ていた。その何かは、大小様々な人型のものだった。


「あれ…!」


「まさか…!ゴブリン!?」


僕とブルートさんが略同時に言った。僕達は急いで部屋を飛び出し、職員室まで走る。


「俺の見間違いじゃ無いよな!?」


「間違いない!」


職員室に着いて、ノックを忘れて中に入る。レーラール先生を探してブルートさんが大声で言う。


「レーラール!正門にゴブリンの集団が現れた!」


「ちょっと…ノックもせずに入ってきた上にまた呼び捨――」


「そんな事はどうでも良いんだよ!ゴブリンが来たっつってんだろ!?」


ブルートさんはレーラール先生の胸倉を掴みながら怒鳴る。


「本当だよ!私も見た!」


エルが僕の少し後ろで言う。


「まさか。王都じゃゴブリンは殆ど出ないんだよ」


「見たんだよ!お前は生徒の言ってる事を信じないのか!?」


その時――


「キャアァァァ!!」


耳を劈く様な悲鳴が職員室まで届いて来た。


「チッ…!」


ブルートさんは舌打をしてレーラール先生を押し飛ばす様に放す。僕達は職員室を出て、正面入り口の方へと走った。


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 正面入り口では、ゴブリンの集団相手に勇敢な生徒が戦っていた。だけど、持ってるのは木剣。倒すどころか、外傷すら負わせられない。


「チッ…!武器がねぇ…」


ブルートさんは周りを見回す。すると、何かを見つけて止まった。その視線の先には、木剣を何本も抱えて配っている女子生徒の姿があった。


「おい!それを三本くれ!投げてくれ!」


その声を聞いた女子生徒が僕達に向かって木剣を順番に三本投げる。ブルートさんが一本、僕が二本取って、片方をエルに渡した。


「え…でも…」


「大丈夫、エルは僕が守るから…!最低限自分を守って…!」


その時には既にブルートさんはゴブリンの集団の中に飛び込んでいた。僕はエルの手を引いてその中に入って行く。


 外にも大量に居るのは分かってる。中で戦うより、外で倒した方が早い。そう思って、僕はゴブリンの間を掻き分け、正面入り口から外に出た。

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