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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第二章 学校編
43/310

Ep:43 曇天

「確かに王宮から卸してるなら脆い訳無いか…」


ブルートさんは呟く。その手元には黒く染まった水晶玉の破片がある。


「でもそうなると、この水晶玉がライト君達の魔力に耐えられなかったって考えるしか…」


ブルートさんとグラマー先生は、揃って顎に手を当てて考え込む。僕達にはよく分からない…


「兎に角、片付けは私がやっておくから、ライト君達は戻ってて良いよ。勿論、ブルートもね」


グラマー先生は僕達に言ってから、教室の入り口までそそくさと僕達を押して行く。


「じゃ、また授業でね~」


そう言って手を振るグラマー先生が教室の中に入ったのを確認して、僕達は部屋に向かって廊下を歩きだす。


少し歩くと、ブルートさんが立ち止まった。


「悪ぃ…ちょっと用を思い出したから、先に部屋に戻っててくれ」


「……うん、分かった」


僕は、ブルートさんの悩んでいる様な顔に疑問を覚えながらも、部屋に向かった。


------------------------------------


 ブルートはライト達と別れてから、廊下を戻って行く。向かったのは魔術教室だ。扉をノックし、中から返事が返って来たのを確認すると、ブルートは教室の中に入る。


「いらっしゃ――また来たの…?」


「ライトとエルの事について少し話があるんだが…」


「そうね…解決の為にはいがみ合ってる場合じゃないわ。それで、どんな事なの?」


「アイツと訓練で戦った時、一度だけ首の痣が動いて力が増強された事がある。軽くだったけど、かなりの威力があった。もしかすると、もっと強い力が使えるんじゃ…」


グラマーは顎に手を当てて考える。先天的な魔力の塊が痣になって動く事はあるのをグラマーは知っている。しかし、それは少し動く程度のもので、力を増強させる効果を発揮するものは無いと言っても過言では無い。


「可笑しいわね…そんな例は聞いた事が無いわ…それに、大体そういう痣は青痣みたいな青黒い色をしてるんだけど、ライト君達のは赤黒いのよね…」


「そう考えると、さっきの水晶玉の色、アイツの首の痣に近い色をしてた気がするんだが…」


二人は唸りながら考え込む。


「分かった、私の方で調べてみるわ。専門的な知識があった方が早く進むだろうし」


「あぁ、頼んだ。俺はライトを待たせてるから戻る」


「了解。じゃあ、何か分かったら呼ぶわ」


「おう」


そう言ってブルートは魔術教室を出て行った。


------------------------------------


 同時刻、雨の降りそうな曇天の下、濃紺の髪の男が高台から王立リッター騎士養成学園を見下ろしていた。


「さてと…二度目の襲撃と行こうか…」


男は目の前の虚空に手を伸ばす。すると、その手の先が輝き、一種の陣が現れる。


「召喚術――」


()()()()…」

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