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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第二章 学校編
42/310

Ep:42 水晶

 僕とエル、ブルートさんの三人は、学校の廊下を魔術教室に向かって歩いていた。


「おっ!着いたぜ。ここは馬鹿みたいに広いからな…」


ブルートさんが呆れながら言う。僕は教室の扉をノックした。


「はーい」


中から女の人の声が聞こえる。そして出て来たのは、銀縁の眼鏡を掛けて、紺藍の髪の若い先生だった。


「あら、もしかして君達がこの前飛び入学して来たって言う…?」


僕とエルは頷く。


「と、何でブルートがここに…?」


「良いだろ別に…今の所コイツらと一番親しいのは俺なんだよ」


「……嘘でしょ?」


先生は僕とエルに視線を向ける。


「ほんとだよ」


エルが僕の隣で言う。それを聞くと先生は顔を歪めた。


「まぁいっか。私はグラマーよ。君達が入学してから一度も魔術の授業が無かったから、会う機会が無かったのね…」


「グラマー先生は、何でブルートの事を知ってるの?」


「何でって、かなりの問題児だからねぇ…?」


そう言ってグラマー先生はブルートさんを見て若気る。それに気付いたブルートさんは小さく舌打ちをした。


「まぁ、取り敢えず入って」


そう言われて僕達は魔術教室の中に入る。そこは案外、普通の教室とあまり変わらなかった。違う所は黒板に何枚もの紙が貼ってあったり、幾つかの液体が入った瓶が並んでいた事。


「好きな所に座ってね。それで、今日は何の用で来たの?」


「コイツらの魔力適正を調べてやってくれ」


「了解、ちょっと待っててね~」


そう言ってグラマー先生は何かを取りに準備室に入って行く。


戻ってきて持っていたのは、大きな透明な玉だった。


「これは水晶玉って言ってね、手を触れて魔力を流すと、その人の魔力の適性が分かる魔道具なの。諸説は有るけど、これが一番最初の魔道具だって言われてるの」


「へぇ…凄いんだ…」


エルが呟く。その隣で、ブルートさんが水晶玉に触れて魔力を流す。すると、水晶玉の中に小さな赤い光が映し出された。


「こんな風にやると、水晶玉が光る。これが火属性の光だ」


「ちょっと、勝手にやらないでよ」


「悪い悪い」


「じゃあ、まずはライト君から」


僕はさっき見たとおりに水晶玉に触れて魔力を流す。すると、一瞬白く光ったと思ったら、その瞬間に水晶玉が黒ずみ、弾け飛んだ。


バリィィン!


「きゃあっ!」


グラマー先生が一番驚く。ブルートさんが大きめの破片を拾うと、それは黒く染まっている。


「黒、かこれ…?どっちかって言うと、茶色がかって見えるけど…」


「本当ね…こんな事が起こったのは初めて…」


ブルーさんとグラマー先生の会話を聞いていると、隣でエルが困惑してるのに気付いた。同じくグラマー先生もそれに気付いて言う。


「あぁ!ちょっと待ってて、代わりのを持ってくるから」


そう言ってグラマー先生は準備室からさっきより少し小さい水晶玉を持って来た。それにエルが触れて魔力を流す。


パリィン!


結果は僕の時と殆ど同じ、黒ずんで割れた。


「あわわわわ…!」


「おい!不良品なんじゃないか!?」


「そんな訳無いでしょ!これは王宮から卸してるのよ!」


その言葉にブルートさんは黙った。

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