Ep:33 入学
王様からの連絡を受けて、僕とエルは大きな建物の前に居る。
「ここが騎士養成学校…」
開け放たれた大きな門を、何人も若い人達が通って行く。たまにその人達から見られる。多分僕達がこの学校の制服を身に着けているからだと思う。
「凄い…」
僕の隣でエルが呟く。確かに凄い。銀鷲騎士団の本部も大きかったけど、ここは更に大きい。
「行こう!」
僕は、エルの手を引いて大きな門を通った。
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正面の入り口から入ると、奥に居る黒髪の男の人が僕達に気付く。何人もの学校の生徒の間を通り抜けて、僕達の前に来る。
「やぁ、待ってたよ。僕が君達の担任のレーラールだ。宜しく」
そう言ってレーラール先生は僕に向かって手を伸ばす。
「ん…?握手だよ。こうやって手を握り合う事」
そう言ってレーラール先生は僕の手を取って握る。エルにも同じ様に。
「さぁさぁ、学校を案内するよ。始業までは時間があるからね」
僕達はレーラール先生に連れられて学校の中を進んで行った。
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僕達は騎士養成学校の廊下を歩く。綺麗に清掃された大理石の廊下を、何人もの生徒達が歩いて行く。やっぱり他の人からの視線が気になる…
「この学校の名前は知ってるかい?」
僕とエルは同時に首を横に振る。
「王立、リッター騎士養成学園。それがこの学校の名前。この学校は結構特殊でね。ほらあそこ」
そう言ってレーラール先生は指差す。その先には、他の教室と同じ様に扉が付いている。でもその上に掲げられている看板は、他の教室の様な数字じゃない。魔術教室と書いてある。
「あの看板を見て分かる通り、あの部屋には魔術師の先生が居るんだ。魔力の適性を調べたり、魔法を教わったりできる。騎士の養成学校に魔法を教える専門の教室があるのは珍しいんだ」
そう言いながらレーラール先生はその場を離れる。少し進んで、また立ち止まる。
「ここが僕達教師の部屋。授業に出てない教師は、大体ここで事務仕事をしてるから、何かあったら呼びに来てね」
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僕達は教室の扉の前で待つ。王様のお陰で入学の手続きはもう終わっている。流石に身分を証明する情報が足りないとは言ってたけど…
「ライト、エル。入って良いよ」
レーラール先生の合図を受けて、僕達は教室の中に入る。中には、綺麗に並べられた席に着いた僕達よりも少し年上の生徒達が居た。
「彼らが特例で飛び入学して来た子だ。彼がライト、彼女がエルだ」
レーラール先生は教卓から離れて、僕とエルの肩を順番に叩いて言う。
「少し歳は違うけど、仲良くしてくれ」
レーラール先生は、再び教卓に戻って言った。




