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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第四章 剣聖編
137/310

Ep:137 連行

 ディザストは、自分の攻撃を受け止めたトイフェルに言う。


「やはり貴様の反応速度は速い…どうだ?我に身体を差し出すと言うのなら、生かしてやっても良いぞ?」


トイフェルはディザストの言葉を聞くと、鍔迫り合いの状態の爪を押し返し、間合いを開ける。そして数拍置いて言った。


「断る」


「ほう…?」


答えを聞くなり、ディザストはトイフェルに肉薄し、爪で斬り付けたり蹴りを見舞う。トイフェルは体を逸らしたり屈めたりしてそれを躱す。


「アサルトショット、アイス」


ディザストそう言うと、両手の指を三本立て、それをトイフェルの方へ向ける。ディザストはその指先から、氷の魔法弾を加速の強化(バフ)をかけ連射した。氷と言う物理的な形を持っている所為で、トイフェルの剣に簡単に弾かれるが、その衝撃で魔法弾が破裂し剣に霜が付く。


「(このままでは剣が…!)」


トイフェルがそう考えた瞬間、トイフェルの剣が音を立てて折れた。剣の金属の温度が低下してことで脆化したのだ。驚くトイフェルを他所に、ディザストは若気、トイフェルに肉薄した。


「残念だったな。さよならだ、人間」


そう言ってディザストはトイフェルに向かって爪を振り下ろした。


「ん…?」


トイフェルを切り裂いた筈のディザストの爪は、何故かトイフェルに片腕で止められていた。


「何だと…?」


「あぁ…なけなしの血が…」


トイフェルの体を伝って地面に言った衝撃が起こした煙の隙間から、トイフェルはディザストを見下す。トイフェルはディザストの攻撃を受け止めた右腕に刺さっている注射器を引き抜き投げ捨てた。


「子供の血を入れたのか…!?」


ディザストは呟き、飛び退こうとする。だが、トイフェルの腕を振り解く事が出来なかった。ディザストは無理矢理解こうと痣の無い左手で腕を掴み引っ張る。


(クロノ)()(ブレード)


そう言うとトイフェルの左手に青緑色の魔法の剣が現れた。トイフェルは青緑色の剣を振り上げ、その機械式時計の針の様な剣身をディザストの左腕に振り下ろす。


「ぐッ…!」


ディザストは咄嗟に痣を左腕まで移動させ、籠手を貫通したトイフェルの魔法の剣を防いだ。だがそこで、ディザストが突然倒れた。


「魔力切れか、将又無理に左腕に痣を移動させた影響か…」


そう言うとトイフェルは、倒れディザストの面影が無くなったライトを抱え、時間停止を解除して路地を出ようとした。その瞬間、最初にトイフェルを発見した指揮官が呼びに行ったと思われる応援が駆け付け、トイフェルの行く手を阻んだ。


「トイフェル=クレアシオン!貴様を連行する!」


そう言う騎士に、トイフェルは魔法の剣で斬りかかる。


「そうはさせない」


その声と共にトイフェルは首の後ろに熱を感じた。時間停止が解除され、動ける様になったドミヌスが、炎の大剣をトイフェルの首に突き付けていた。


「下手に時間停止を解除したのはいけなかったか…」


そう呟き、トイフェルは魔法の剣を消した。ライトを騎士へと渡し、自分は手を挙げる。騎士はそれを見てトイフェルを確保し、手枷を付けた。


「何がどうなったのか知らないが、責任を持って俺も付いて行く」


ドミヌスは騎士の一人に言う。


「いえ、関係者以外は結構です」


騎士はドミヌスにそう返す。


「俺は黄金獅子騎士団元団長、ドミヌス=ゴルトだ。これでも関係者じゃ無いか?」


「い、いえ!大変申し訳ございません!」


「いや、良い」


そう言うとドミヌスは、連行されていくトイフェルの元へと向かった。

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