↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
22/55

北斎漫画⑧~竜人街・東鳳屋(とうほうや)の依頼~

021_北斎漫画⑧~竜人街・東鳳屋(とうほうや)の依頼~


かっぽーん。

かっぽーん。


ししおどしの音が響く庭園。


「なんでぇ!ここは!」


桃の花が咲き誇り、池には錦鯉が泳ぎ、奥に目をやれば竹林が果てしなく続いてるように見える。


「大名でもこんな立派な庭持ってねぇって……。」


描きてぇ!描きてぇ!


思わず筆を取りそうになる。


「いや、待てぃ。俺ぁ大店の店主に会わなきゃいけねぇ……んだ。」


「ガーッハッハ!お前が北斎か?源内から聞いてるとおりの絵狂いじゃねぇか!」


声の主は。

アトランティス全土にも名を轟かしている竜人街大店店主。

東鳳屋呉慈羅(とうほうやごじろう)その人だった。


「おぅ。東鳳屋さんですかい。俺は葛飾北斎、稀代の天才絵師でぃ!」


「ハーッハッハ!北斎!自分で天才絵師と?面白い。おめぇとは長い付き合いになりそうだ。俺の事は呉慈羅(ごうじ)と呼んでくれ!堅苦しい呼び名は無しだぜ。」


「おぅよ!ごうじ!でな俺ぁに頼みごとがあるんで?ゆっくり話を聞きてぇところだが、先ずはお前さんを描いていいか?」


「いいぜ。俺はここを案内しつつ、勝手に話してるからよ。好きに描いててくれ(笑)」


呉慈羅(ごうじ)6尺越えてるんじゃねぇか?俺より背が高けぇ。髪は黒髪、長い髪を後で1つに束ねている。


「北斎、おめぇには浮世絵を描いてもらいたいんだ。この世界にはまだ浮世絵ってのが無いんだよ。魔導印刷はあるが……職人の手で仕上げる浮世絵ってのを手掛けてみたくなってな。」


へぇ、角は真っ赤、鱗に被われてる尻尾も真っ赤なのか。それ以外は人族の美形の若い衆って見た目だな。


「ドワーフの彫刻師に版木製作は頼めるしな。おい!聞いてんのか!?北斎!」


「へ?聞いてるぜぃ!」


へぇ。竹林は……おお?これ、忍者が貼っていた結界じゃねぇか!!結界に竹林を映してるのか!おもしれぇ!


「源内から聞いてるぜ。浮世絵ってのはエドの庶民文化を発信していたんだろ?俺はな。この竜人文化をもっと広めたいと思ってるんだよ。」


「ああ、確かにそうだったな。俺ぁは浮世絵だけを描いていたわけじゃぁねぇが……。これはな版元のおめぇさんの仕事がすげぇ大事になってくるからよ。頼りにしてるぜ。」


♢♢♢♢♢♢


【北斎の部屋】


「落ち着かねぇ!落ち着かねぇ!おちつかねぇってぇえええ!」


北斎がドタバタと走り回っている。


ぎあまんステンドグラス?の窓!

床の間もなんか高そうな壺。

二十畳はある部屋に絹の布団が一組ぽつんと敷かれている。羽布団かなんかしらねぇけど、ふかふかし過ぎて掛けてる気がしねぇって!

極めつけは……

【庭を見渡せる檜の露天風呂】

ここ三階だぞ?

バルコニーかなんか知らねぇけど、空中に浮いてるんだぜ?


「落ち着かねぇ!落ち着かねぇ!」


コンコン。


「北斎さん、夕飯をお持ちしました。」


「あ、女中さんいいところへ!あのさ、店主に頼んで部屋ぁ変えてもらえ……」


「北斎さん、こちらは北斎さんのために、た、め、に、主人が誂えましたので無理ですね(笑)」


「へぃ……。」


(おちつかねぇってぇえええ!ってば!)


~次回・浮世絵とフィギュア~へ続く。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。