北斎漫画⑥~ドワーフ親方と巨人族~
019_北斎漫画⑥~ドワーフ親方と巨人族~
チビッ子ドワーフの活躍で俺のドワーフ街生活は順調だったぜぇ?
魔道具ってのは凄く便利な代物でな。
簡単な魔道具は子供達でも作れるって話だぜ。
チビッ子達は子供の頃から鍛冶を学び、錬金釜の扱いも習うらしい。
俺ぁ、魔道具を片っ端からスケッチして回った。
チビッ子ドワーフを被写体にも描いて描いて描きまくった。
ドワーフってのは小さな頃から筋肉質で、背の高さと筋肉の量を自慢する種族なんだと(笑)
「北斎のおっちゃーん!」
「お?なんでぇ?」
「今日は親方の仕事見に行くんだろーー!案内するよー!」
「あぁ、そうだったな。」
ドワーフ街を城壁に向かって歩いてると、少しずつ家が見えて来た。
「で、でけぇ!」
家がだ。
「な、なんなんでぃ……」
さらさら
さらさら
巨大な家をスケッチしていると。
城壁の方から一人のドワーフがトコトコと駆けてきた。
「お前が北斎かー?俺はドワーフのガーイルだ。ここでは親方と呼ばれている。」
「親方、大きいですねぇ?!(筋肉が)」
「そうだろ?そうだろ?俺はなぁ身長100センチを越えてるんだ!」
親方が背伸びしている。
「そのままで!描くからよ!」
さらさらさらさら
横からも
さらさら
後ろからも
さらさら
「立派な筋肉だ。腕といい。胸板といい。足も太てぇ。硬そうに見えるが、しなりもある。職人の筋肉だぜぇ。使って使って鍛え上げた筋肉だ。」
「おいー!北斎!いつまで背伸びしてりゃーいいんだ?」
「すまねぇ。もう少し。」
「駄目だ。仕事する。お前が仕事場見たいって言った。」
「へぃ……。」
「見ろ。あれが俺達の仕事場だ。」
でけぇ家の先、さらにでかい城壁がそびえたっている。
「でけぇ。」
人がだ。
「おーい!親方!オラの仕事おわったど。見てくれ。」
「わかった。北斎も一緒に来い。」
そのでかい種族は巨人族のだいだらぼっち。
城壁の高さ、60メートル。その半分ぐらいの身長がある。
「……すげぇ。」
親方はだいだらぼっちの手のひらの上に乗り込んで城壁の高さ10メートルあたりをコンコンし始めた。
「チビッ子くん、アレは何をやってるんでぃ?」
「あれかーアレは魔石をハメてるぞー!城壁はでっかい魔道具みたいなものでー、えーと……」
親方が手のひらからぴょんと飛び降りてこちらへトコトコ。
「雑な説明をするでない。石はただ積むだけでは崩れる。だから魔石をハメる。それだけだ。」
(雑。)
「わかんねぇ。で、親方、もう一度高いところ行ってくれねぇか?描くから。」
「描くからだ……と?!んー……いいぞ。上腕二頭筋をデカく描いてくれ。」
さらさら
さらさら
コンコン。
ぐーん!デカく。
さらさら
コンコン。
出来た。
(なるほどな。木組が少ねぇ家の造りはこれだったのか。)
俺はそれから……
だいだらぼっち
雪男
ビックフット
巨人族の子供達(身長2メートル以上)の絵を描いた。
♢♢♢♢♢♢
ドワーフ街での生活が1ヶ月を過ぎた頃。
そろそろ、違う街へ行くか。
「北斎おじちゃーーん!今日の仕事ーー!?」
「チビ助、今日はもう無いんだよ。そしてな。落ち着いて聞いてくれな。俺ぁ明日引っ越しする……。」
「えええ、うわーーーん。おじちゃーーん!なんで?なんで?オレが何かしっぱいしたかー?うわーーーん。」
「泣くな。泣くなって。俺ぁな。一つ所にいられねぇ性分なんでぃ……ってチビ助には難しいか……また遊びに来るからよぅ。」
「おじちゃーーん!うわーーーん。うわーーーん。」
「実体化。」
画帳から一つのモノが実体化した。
「コレな、親方の土人形だ。半月ぐらいで消えると思うが……消える前にまた来てやるからさぁ。」
「???親方の?土?人形?うわー!そっくりだぞ!この上腕二頭筋なんてそっくりすぎるぞーーーーー!また来てくれるんだなー?やくそくだぞーーーー!」
~ドワーフ街編完。次回、竜人街へ~




