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【67万PV感謝】大魔女ディケーの異世界百合な日々!~元アラサーの私が転生先で美女達からグイグイ迫られる件~  作者: 漁業フリーダム
第10部-4 いざ宮廷へ! スターレイム一家、スパイ大作戦!!

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第599話 魅了の必要なし! クロアちゃんVS宮廷騎士団!?

「んだよ、リヒトの兄さんの親戚なら早く言えよな〜! 身構えて損したぜ」

「いやあ、申し訳ない……」




 まさに一触即発!

 人知れずアーメリアの大公家の宮廷内を探っていたクロアに近づく、数名の公国騎士達。

 ……よもや、宮廷内に密かに浸透しているかもしれない邪教団の手の者かと思い、臨戦態勢となって身構えるクロアだったがーーー。




「何年か前の休暇で親戚同士が集まった際、『やたら強くて口の悪いメイドが奥様の推薦で入ってきた。しかも美人だった』とリヒトから聞かされて……前々からクロア殿に興味がありまして」

「あんのヤロー、余計なコトを……」




 ……なんと数分後には鍛錬場横の騎士らの詰め所として使われている部屋に案内され、お茶菓子を振る舞われ、騎士らと談笑する姿があった。

 一体、何があったのかと思えば、




「……だが、いざこうしてクロア殿に対面し、あいつの言っていたコトに嘘偽りがなかったのが分かりました。

 目が合った瞬間……悪鬼の如き剣気、とでも呼べばよいのか。

 ……貴女に、瞬時に五体を斬り刻まれる幻影が見えた時には……背筋に薄ら寒いモノが走ったと言うか」

「お、あれがえたのか。やるじゃん、アンタ」




 さすが大公家に仕えるだけはあると、クロアなりに賛辞を送ったつもりだったが……自身が斬り刻まれる光景を幻視した騎士からすれば文字通り、生きた心地がしなかった。

 剣の達人ともなれば剣を抜かずとも一瞬で互いの力量を察知し、頭の中でどう攻め、或いは、どう守るのるかが思い浮かび……それが互いに視えると言うがーーークロアの場合はこの騎士と目が合った瞬間から、相手を殺すつもりで剣気をぶつけ、結果的に実際に魔力オーラブレードを形成するまでもなく、その実力をまざまざと立ち姿だけで見せつけたのであったーーー。




「……正直、当初はクロア殿のコトを疑っていたのです。

 あの最年少で大導師グランドマスターの座に登り詰めたソロア嬢の親類が、どうして片田舎の国境の町の管理を任された領主家のメイド兼護衛などに……と」

「へえ」

「……しかし、多くの魔術師を抱える我がアーメリア公国の宮廷においてもまず御目にかかれぬ、野生の獣の如き凶暴な魔力をまざまざと見せつけられ……己の考えを改めなければと思いました。

 ーーー試すような真似をしてしまい、重ね重ね申し訳ない」

「いいよ。アタシも少し大人気おとなげなかったし」




 非礼を詫び、頭を下げる騎士に対し。

 クロアはからからと笑い、どうというコトはないとばかりに騎士らを許すのだった。

 ーーーと言うのも、




「(邪教団の手の者じゃなかったか……この鍛錬場からもそれらしい気配はない……こいつらはシロだな。騎士ならそれなりに精神力も鍛えてるだろうから、精神干渉系の術式で操られる、なんてコトも滅多にないだろう……もう少し、世間話の延長でイロイロと、それとなく聞いておくのも悪くないか……)」




 相手から話し掛けて来たのは僥倖ぎょうこう、とばかりに。

 ともに主君に仕える騎士同士、世間話に興じつつ、宮廷の内情を調べるコトに即座にシフトするクロアだった。




「と、ところで……」

「あん?」




 と、かたわらで話を聞いていた別の騎士が、おもむろに口を開きーーー




「その、なんだ……クロア殿は普段、ヴィーナ領主夫人の護衛の仕事をしていない時は、メイドとして給仕をしているという話、まことなのだろうか?

 その気になれば、何処の公爵家でも好待遇で引く手あまたの実力をお持ちのクロア殿が平時はメイドをやっているなどとは、私にはにわかには信じられず……」

「おう、本当だぜ。

 何年か前に平メイドから副メイド長に昇進もしたしな。見るか?」




 そう言って、クロアがパチンと指先を鳴らすとーーー




挿絵(By みてみん)




「おお……!」

「……可憐だ」

「な? ちゃんとメイドだろ?」





 それまでの凛々しくも雄々しい鎧姿から一転、涼しげな夏のメイド服へとまたたく間に姿を変えたクロアの姿が、そこにあったーーー。




「(一瞬で、鎧からメイド服に……!)」

「(これだけでも彼女が相当の魔術の使い手だというコトがうかがえる……!)」




 一流の魔術師ともなると、瞬時に異空間に仕舞い込んだ服を取り出して姿を変えるのを得意としている。ハルバード家夫人のマリーなどが良い例であろう。

 彼らも魔術で栄えたアーメリア公国の騎士である以上は当然魔術には精通しており、改めてクロアが只者タダモノではないコトを思い知ったのだった。

 閑話休題。





「(あいつ……こんな美人と同僚だったのか……ええい、親戚とて許せん!)」

「(到底無理だろうが……我が家でもクロア殿を雇えないだろうか……)」

「(ますます分からん……どうして、ここまでの剣と魔術の達人が、片田舎のヴィーナの領主家の専属なのだ……? ぜひ我が騎士団に欲しい……!)」

「(ん、何か分かんねーけど、とりあえず宮廷騎士の連中とは仲良くなれた感じするな!)」





 持ち前の表裏のない口ぶりと性格で、早くもアーメリア公国の騎士団員らの心を掴んだ、クロアなのだったーーー。

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