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【66万PV感謝】大魔女ディケーの異世界百合な日々!~元アラサーの私が転生先で美女達からグイグイ迫られる件~  作者: 漁業フリーダム
第10部-4 いざ宮廷へ! スターレイム一家、スパイ大作戦!!

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第593話 貴族連合の会議、ついに開始! 転◯ラ3期もほぼ会議アニメだったし、ま、多少はね?

「ーーー以上のように、来年度以降のアーメリア公国内の福利厚生の充実に、わたくしは心血を注ぎたいと考えております。

 ……残念ながら私は、お兄様がたのように魔術の才能にはあまり恵まれませんでしたが……そんな私にも出来るコトがあるのだと、我が騎士スターレイム卿が教えてくれました。

 魔術の才だけが、我がアーメリアに貢献するすべではありません……持たざる者だからこそ、出来るコトがあるのだと」




 ーーーいよいよ、アーメリア公国の首都トワシン、大公家の宮廷にて、公国中の有力貴族の集う貴族連合の夏の会議が始まった。

 まあ、私の故郷の日本で言うところの、政府の新制度の可決とか予算の取り決めとか、そんなのを二日に渡って話し合う場なんだけど……今は、大公家側の出席者として会議に初参加した第一公女のメアリ様からの御言葉おことばに、みんな耳を傾けている最中で……。




「『もはや戦後ではない』と更なる軍備拡大に走るよりも……まずは国内で不自由な暮らしを強いられている方々の救済こそが最優先ではないでしょうか。

 お集まりの貴族連合のお歴々からすれば、私など若輩者の小娘に過ぎませんが……アーメリアに生きる公国民の幸福のため……私に、少しばかりのお力添えをしていただければ幸いに存じます」




 ーーー少しでも生きる希望が持てれば、邪教団なんて怪しげな反社組織を信奉する人は減らせるはずと思い、メアリ様に思い切って公国内の孤児院や病院、職業訓練所なんかの充実をお願いしたトコロ、思いのほか乗り気になってくれて……こうして貴族連合の会議の場で、有力貴族達に資金提供を呼び掛けてくれたのは僥倖ぎょうこうね!




「(メアリ様、この二年ですっかり立派になられて……)」




 私がヒュプノと一緒に夢魔ヴェローチェの悪夢から救った時は、まだ成人していくばくも経ってない、何処か幼さの残るお姫様だったわね……。

 それが今では……いやはや、ライアやユティにも言えるハナシだけど、女の子は日々成長するのねえ……。




「(メアリ殿下の新事業か……たみからの人気も高いメアリ殿下であれば、出資者は多かろうが……大公家に借りを作っておくのも悪くはないな……)」

「(公位継承順位は兄君あにぎみらよりは低いが、何かの拍子に次のアーメリアのトップになるとも限らん……何より、越境騎士のディケー・スターレイムとの接点を今のうちに作っておくコトが肝要だ! あの女はブランディルの女吸血鬼ヴァンパイアをはじめ、隣国の魔竜王国ドラゴニアルウムや南の樹海地域のエルフの氏族に顔が利くとか……)」

「(確かに今は軍備に予算を投じるよりも、税金対策として寄付というカタチで公国に貢献しておくのが無難か……レギエス帝国は滅びたが、我がアーメリアも本土決戦でそれなりの手傷を負った……復興は進んだが、それでも各地に戦災孤児や傷病兵、職を失ったまま何年も過ごしている者達が居るのも事実……今は再度の地盤固めが最優先、か)」




 うーん、お集まりの皆さん、難しい顔をしていらっしゃいますけど……多分、考えてるコトはこんな感じでしょうね。

 とりあえずは無難にメアリ様の事業に一枚噛ませてもらって、心証を良くしておこうってね。




「(……でも、見た感じ『そんなコトをされたら、邪教団の信奉者が減るじゃないか! それは困る!!』って感じの顔をした人は……居ないわね)」




 メアリ様のすぐそばに控えて傾聴しつつ、会議の場に集まった有力貴族達の顔色をそれとなく一人ずつ伺っているけれど……慌てたり、苦虫を噛み潰したような顔をしている人は、どうにも見当たらなかった。




「(この場に集まっている人の中には邪教団の信奉者は居ない……というコトなのかしら?)」




 ……もちろん、本人が気づかない内に傀儡かいらいにされてしまっている可能性も捨てきれない。

 ディケーの"魔女イビルアイ"の記憶操作のように、資金提供だけさせられて記憶だけ消されてしまい、邪教団に出資したコトすら気づいていない……そんなパターンも、なきにしもあらずだし。

 まあ、可能性を言い出したらキリがないけれど……。




「(ナタリア様が危険な目に合わなければ、それに越したコトはないもんね)」




 邪教団なんてモノは私の杞憂きゆうで、本当はそんなモノは存在していなかった、わーい、よかったね! ……ってなるのが一番だもの。




「(でも……何だろう。決してそんな展開にはなってくれないような気がする)」




 本来は全滅する運命だったディケーの先輩魔女達が全員健在だったり、本来邪教団を創立するはずだったディケーが公女殿下に仕える騎士として宮廷に出入りしていたり、いずれ勇者に選ばれるはずのステラちゃんが騎士学校から魔術学校に編入して来たり、と……私の知っているレジェンドオブグランディアの前日譚とは、大きくかけ離れた展開になりつつある!

 ……でも、"世界の強制力"的な大きな力が働いて、極力本来のレジェグラ通りの展開に修正しようとするなら……ラスボスとなる邪神をこの世界に喚ぶための邪教団は必須のはず!

 手を変え品を変え……必ず何らかのカタチで、それっぽい組織がそろそろ暗躍を始めている頃だと、ディケーの魔女としての勘……いいえ、未来予知が全力で告げている!




「(でも……何だろう……何かを見落としている……。

 そんな薄く、粘っこい不安……!)」




 大勢の老獪ろうかいな貴族らの前で堂々と自分の意見を述べるメアリ様の横目で見つつーーー会議の最中さなか、私は何処か、漠然とした不安に見舞われていた。

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