加古家の夕食
今話タイトルは「加古家の夕食」です。
夕食のめにぅは……?
「うふふ。美樹さんったら相変わらずね。本当になんでお付き合いしていないなんて言うのかしら。ってそんなことを言いに来たのではなかったわ。お夕食の準備ができましたよ」
「っ! 小母さま、どこからお聞きに……?」
「悠さんが『恋人』ではないの』と聞いたところからよ。もしかして、美樹さんのことが気になっているのかしら。可愛いものね」
悠としては、美樹は可愛いとは思うが、別にだからどうしたとは思っていない。
美樹は可愛いと言われたことに、顔を真っ赤にした。
「なっ、永井さん!? 私には未来也様だけなんですからね!!」
悠は何も言わないうちに釘を刺された。未来也の母は笑いを堪えている。
全員が食卓について。
「それじゃあ、食べましょうか」
未来也の母が言い、食べ始める。メニューは未来也の母特製のカレーだ。
「っ! おいしい! お母さん、これは?!」
呉葉はカレーも大好物である。そして、このカレーは今まで食べた中で間違いなく、一番おいしいと言える。
「呉葉さん、でしたね。私は自分でスパイスを選んでるの。お口に合ったようで良かったわ」
「つ、作り方を教えてください! 家でカレーうどんを作ります!」
興奮しすぎて、うどん、と言ったが、誰も気にしていない。
「呉葉さんはおうどんが好きだったのね。
カレーは、……毎回そのときの気分で種類や分量が違うから、同じ味にはならないけれど、それでもいいなら。悠さんと夕日さんも、何が好きか教えていただけたら、次にいらっしゃるときに作ってあげるわ」
お言葉に甘えて、悠はパスタを、夕日はシチューをリクエストした。
「シチューね……。シチューは美樹さんのお母様の十八番だから、私は手を出したことがないのよね……。今度いらっしゃるときに先に教えていただけると助かるわ。美樹さんのお母様の、それはそれはおいしいシチューを作っていただけるわ」
何故か、未来也の母と美樹の母は暗黙のうちに、お互いの得意料理を絶対不可侵にしている。なので、逆に美樹の家でカレーやうどんが出ることないのである。
絶対不可侵なのは示し合わせているわけではありません。暗黙の了解です。
更新が空いてしまったので、忘れてしまった方もいるかもしれないので、補足。
呉葉が「カレーうどん」と言った理由ですが、悠の家でうどんをご馳走になったのと同じ日だからです。まだ一日経っていません。
前書きも「永井家にて」を意識しています。
こんな設定でした。
実は、呉葉には好物でない食べ物のほうが珍しかったり……。
お互いに特に思い入れのない料理は、どちらの家でも普通に出ます。
次話(予定)タイトル『一緒に』。
美樹の家での話をもう一回します。2013.8.29 15:35




