そこは以外に遠く
今話タイトルは「そこは意外に遠く」です。
お屋敷をあとにしてしばらくすると、今更ながら呉葉が尋ねた。
「そういえば、未来也くんのお家ってどこにあるの?」
「そこの駅からだと、そうねぇ、……十個目の駅で乗り換えて七つ。そこからバスで端から端まで行って、さらに徒歩で二十分といったところかしら?」
「えっ、結構遠いのね……」
「呉葉ちゃん、貴女まさか知らないで言っていたの?」
「夕日は知ってた?」
「どのくらいかかるかは調べてなかったけど、遠いのは知ってた」
ちなみに、そんなに遠いと悠は帰ってこられない。
「大丈夫。悠くんのお母さんには先に電話で話してあるから、鞄に着替えをお願いしてあるよ」
実は、夕日は見た目とは裏腹に結構行動的だ。ついでにいうと、呉葉とは間逆である。
「完全に、見つからないことが前提だったのか。
でも、ちゃんとあった。そうと分かれば、今度は試しに泊まってみたいな」
「それをやったら死ぬんだったよな? 悠、お前は自殺願望でもあるのか?」
未来也の問いは、悠の家に到着したことにより有耶無耶になった。
「お帰り。聞いたところによると、今日は『動物屋敷』があったようだね。どうだった?」
「不気味なところでした。もう行きたくありません」
未来也は、そう正直に答えた。
「そうそう、未来也くんの家でお夕食をご馳走になるんだってね。悠、迷惑になるようなことをするんじゃないよ。
じゃあ未来也くん、こんどお家にお礼の電話するわね」
そう言って、悠に着替えの入った鞄を渡した。
「お礼なんて気になさらないでください。僕も今日お世話になりましたし」
「そういうわけにはいかないもんだよ。大人ってやつはね。
未来也は気遣いが良くできるね」
悠の母の感じたままの感想である。ちなみに、美樹にも似たような感想を抱いている。
「ありがとうございます。では、また」
「ウチの悠をよろしくね。ああ、納葵ちゃんもお母上によろしく」
呉葉と夕日は、少し驚いてから「はい」と答えた。
悠の家と未来也の家……、結構遠いですよね。
悠がどこの部にも入らずにまっすぐ帰るのは、帰りが遅くなりすぎないようにするためだったりします。(どこかで書いたっけ?)
次話、未来也の母の登場で、登場人物が全員出揃います。
ただ、未来也の母を含めて、名前が出ていない人がまだいるので、登場人物紹介的なのはまだ書かない予定です。
次話は、未来也の家に到着です。
やっと終わりが見えてき……、ながっ!
今気付いたんですけど、実は、全体的に見ると半分くらいという……。
ただ、本編と設定した部分ははそろそろおわるという……。
終章(仮)は本編と同じくらいの長さになりそうです。
そうそう、次話ですが、またもやタイトルが決まっていないです。
それどころか、文の切りどころに困っています。……長めで投稿してしまおうか、とかとか。2013.6.19 22:45




