アリア、強制的に“生活改善プログラム”発動
ヴァルノをミノムシ状態で転がしたまま、
アリアは手帳を開き、淡々と宣告した。
アリア
「いい? ヴァルノさん。
今日からあなたには“生活改善プログラム”を受けてもらいます。」
ヴァルノ
「ムリムリムリムリ!!
研究が──研究が待ってるんです!!」
アリアは聞く耳を持たず、指を3本立てる。
① 睡眠:最低6時間。魔力回復の最優先。
アリア
「寝るの。いい? 寝なさい。
睡眠中に魔力は“再構築”されるの。
今のあなたは魔力の破片が床に散らばってる状態よ。」
ヴァルノ
「再構築……破片……!?
そんな表現初めて聞いた……」
アリア
「あなたに分かるように言ってるの!」
② 食事:1日3食。野菜スープ&タンパク質必須。
アリア
「研究の前に食べる。
胃に何も入ってない状態で魔力演算するのは、
砂漠で数学するようなものよ。」
ヴァルノ
「さ、砂漠……計算……乾燥する……」
弟子A
(先生が例えを理解している……!)
③ 運動:朝夕5分のストレッチ。背中丸め禁止。
アリア
「あなたの背中、完全に椅子と融合してたわ。
あれじゃ魔力は曲がるし、血も届かないわよ。」
ヴァルノ
「い、椅子と……融合……?」
ルチア
「お嬢様、それはもう呪いです……」
ヴァルノはベッドの上で震えながら叫ぶ。
ヴァルノ
「し、しかし……この三つを守ってたら……
研究時間が……! ぐぬぬ……!」
アリアはため息をつき、ゆっくりと――しかし凶器のように鋭く告げた。
アリア
「魔力量が回復した方が研究も捗るでしょ?」
ヴァルノ
「…………!!」
青ざめた顔がピタッと止まり、
数秒の沈黙のあと、ガバッと布団から飛び出す。
ヴァルノ
「た、たしかに……!
魔力が澄んでいれば、演算速度も……構築速度も……!
効率……! 効率が上がる……!!」
弟子たち
「先生が納得した……!?(奇跡)」
アリア
「最初からそう言ってるのよ!」
こうして、ヴァルノは
“研究効率が上がるならやる”という
学者特有の打算によって、
生活改善プログラムを受け入れたのだった。




