アリア、強制ストレッチ&“野菜ちょい足し”を指示
アリアは腕まくりをすると、
完全戦闘モードの顔つきになった。
アリア
「よし、ガロスさん。まずは肩、回してみましょうか。」
ガロス
「なぜワシが、そんな子どもの遊びみたいなストレッ――
ぐわぁぁぁぁ!? な、なんじゃこれは!!
肩が! 肩が抜ける!!」
アリア
「抜けないわよ!
固まりすぎて動かないだけ!!」
食堂の隅にいた騎士たちが震える。
騎士A
「ひ、ひぃ……騎士長が子犬みたいに扱われてる……」
騎士B
「アリア嬢……怖ぇ……」
アリアはプロの整体師のような動きで、
ガロスの肩と肩甲骨をぐぐっと押しながらゆっくり回す。
ミシ……ミミミ……ッ
ガロス
「お、おおお……!?
腕が……回る……?
ワシの腕が……こんなに……軽い……?」
アリア
「はい、ただの可動域よ。
ちゃんと可動するようにしてあげただけ。」
ガロス
「…………(ショックで言葉が出ない)」
アリアはさらに、
温かい湯気を立てる小さな木椀を差し出す。
アリア
「次はこれ。“野菜のスープ”。
肉を減らせって言ってるんじゃなくて――
肉を生かすための下準備よ。」
ガロス
「……なにその回りくどい言い方……
ワシはウサギじゃないから野菜なんぞ――」
スープを一口すする。
ガロス
「む? ……何じゃこれ。
苦くない……? 青臭くもない……?」
アリア
「当たり前でしょ。
美味しく作るに決まってるじゃない。」
ガロス
「…………う、うま……?」
周囲の騎士たちがざわめく。
騎士たち
「騎士長が……野菜食べてる……!?」
「スープ飲んでる……!? 奇跡……?」
「今日、世界終わらんよな……?」
アリアは胸を張る。
アリア
「さあガロスさん。
ストレッチして、ちょっと野菜足して。
それだけで魔力の通りは全然違うの。
明日、火魔法の軌道がどうなるか見ものね!」
ガロス
(むぅ……この小娘……言い返せん……)
騎士長、生まれて初めて
“野菜と柔軟”に敗北した瞬間だった。




