ガロス、アリア改革にブチ切れ
ガロスは机に片手をつき、もう片手で巨大な肉塊をワシッとつかむと――
怒りのオーラを全身から噴き上げた。
ガロス
「火魔法の暴発?
あんなもん、戦士の勲章みたいなもんじゃろが!!」
その場の騎士たちがビクッと震える。
彼らの中には、小規模な火ダルマになった経験者も多い。
アリア
「いや、普通に危険でしょ!!
火の玉が予想外の方向に飛ぶ時点でアウトだから!」
ガロス
「体が丈夫なら何の問題もないわ!!
ワシは三十年、肉だけでやってきたんじゃ!!
肉、塩、肉、焼き肉、煮込み肉――それで十分!!」
アリア
「(いや、栄養素……?)」
アリアの心の声
(……それ多分いろいろ限界迎えてるやつ……
むしろ今までよく生き残ってきたわね)
ガロスはさらに胸を張り、誇らしげに吠えた。
ガロス
「肉こそ魔力と筋力の源!!
野菜なんぞ“草”!!
草は牛が食うもんじゃ!!」
騎士たち
(出た……騎士長の“草”扱い……)
アリアは額を押さえ、深い深いため息をつく。
アリア
「ねえガロスさん。
その“肉だけ三十年”生活が原因で
火魔法が暴発してる可能性が高いんだけど?」
ガロス
「はぁ!? 暴発は魂の叫びじゃろが!!
ワシは今日も元気じゃ!!」
アリア
(いや“元気”の基準がおかしいのよ……)
この男の食卓は、城内でも伝説だ。
朝:肉(焼)
昼:肉(塩)
夜:肉(煮)
間食:干し肉
差し入れ:肉
――まさに“肉至上主義の権化”。
アリアは(改善ポイントが多すぎる……)と
内心、頭を抱えるしかなかった。




