甘味至上主義”の価値観が崩れ始める
スープを飲み終えたシャルロッテは、
まだ半信半疑といった表情で、
手元に置いていた砂糖菓子をつまんだ。
ひとくち、ぱくり。
シャルロッテ
「……あれ?
いつもより……甘すぎる?
こんなに重かったかしら……?」
眉が寄る。
これまで“癒し”と信じて疑わなかった甘味に、
初めて違和感を覚えた瞬間だった。
アリアはにやりと笑い、
講義モードに入りながら説明する。
アリア
「血糖値が安定するとね、
“本当に美味しい甘さ”以外、欲しくなくなるのよ。」
シャルロッテ
「……本当に、美味しい甘さ……?」
アリア
「そう。
質の低い甘味は“どぎつく感じる”ようになるの。
身体が、いらないって言うから。」
シャルロッテは手元の砂糖菓子を見下ろし、息をのむ。
シャルロッテ
「つまり……わたくし……
美味しい甘味だけを求めれば良くなる……?
質の良い甘味を……少量たしなむ……?」
ぽろりとこぼれた問いに、
ルチアが目を輝かせて反応する。
ルチア
「それ、むしろ貴族らしいですよね!
“質を選ぶ”って、とても上品です!」
その言葉が、
シャルロッテの心に雷のように落ちた。
シャルロッテ
「…………っ!!!」
机をばん、と叩き、
立ち上がる。
シャルロッテ
「それですわ!!!
それですわアリアさん!!!
**“甘味の品格改革”**ですわ!!!」
完全に陥落。
スープの湯気の向こうで、
アリアは頭を抱えながら苦笑した。
アリア
(……なんか、思ってた方向と違う気がするけど……
まぁ、健康になるなら……いっか。)




