表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自由な蛇神  作者: ホニャ二ティ
24/32

22話_王の帰還

大変お待たせしました!

待ってない?...そうですか(゜∀゜)

夜の帳が下り、辺り一面が暗闇に支配された頃。

ギリギリアウトでダンジョン入り口近くまで帰って来たサナ一行は、岩で隠していた戦車を回収し、積載制限を余裕で突破しているであろう荷馬車を、キクレが目を離した隙にロバを連結機に変えて連結させる。


ところで、徒歩で行ける距離に、何故其れだけの時間がかかったかと言うと、行きよりも高い位置から周囲を確認する事ができる為、嵐の所為で倒れた木や、落ちている木ノ実などを見える限りに回収した結果、時間を代償に追加で食料を手に入れることができたのだ。

閑話休題


「かぁしゃま?ろばさんは〜?」

「うっ...ロバさんはお家に帰ったみたい。暗いとロバのお母様も心配するからね。私だって、キクレがお家に帰って来なかったら、心配で泣いちゃうわ。」

「ろばさん、かあしゃまといっしょ?」

「えぇ。きっとキクレみたいに、母様に抱っこして貰ってるわよ」

「...バイバイできなかった...」

(そっちかぁー!)


荷馬車の御者台から、戦車に乗り移る時に、キクレがロバのラジコンゴーレムを気にかけていたので、子供が友達と別れる時に、駄々を捏ねさせない常套句を使ってみたサナ。


しかし、実際には別れの挨拶がしたかっただけだったようで、それぐらいならさせてあげれば良かった、と、内心では精神年齢の高さに舌を巻いていた。



ダンジョン入り口から町までは、行きより遥かに早い時間で到着した。キクレは、初めて見る洞窟の内装に目を輝かせていた。


「さぁキクレ、この先がお母様達の住む場所よ。」

「おうち?」

「そうですよキクレ様、ここが私達のお家です。」


ボス部屋を抜けると、肉の焼ける匂いと活気溢れる喧騒が聞こえてきた。そんなに時間を空けていなかったとはいえ、飢えていないか心配だったサナは、喧騒を聞きくと、流石に数時間で飢え死にする事は無いと思いなおし、胸を撫で下ろす。


「はっ?何だコレは?」

「かぁしゃまみたい!」

「ふむ、良い仕事をしますね。」

「おぉ...何ということだ!神々しい蛇神様の像にお出迎え頂けるとは!」


街の入り口に辿り着くと、日本刀を持ったサナの石像が2体、通路の端に設置されていた。

トグロを巻いたサナが、日本刀を正面に構える像は、言い知れない迫力があり、とても綺麗に作られている所を見るに、作製者の気合いの入れようが見て取れた。

だが、その気合いの入れようよりも、自分の像が作られていた事実に、恥ずかしくて顔を真っ赤にするサナだった。


「おぉ、蛇神様一行がお帰りになられたぞ!」

「お子様も御生れになったみたい!みんなに知らせなくては!...蛇神様のお帰りよー!...」


石像に気をとられていると、金属の籠手と脛当てのみを着て、片手に脇差を携えた少女が2人出てきていた。そのうちの1人は、止める間もなく街中へと大声を上げながら駆けて行った。残されたもう1人は、片膝をつき深々と頭を下げる。


「お帰りなさいませ蛇神様。我ら一族、貴女様のお帰りを心より切望しておりました。お帰りになって直ぐで申し訳ありませんが、マッチ将軍より現状の報告があると思いますので、よろしくお願いいたします。」

(将軍!教えてもいない階級をどうやって知り得たの⁉︎…っていうか、それを言ったら日本語もか。)「......うむ、ご苦労。とりあえず中に入っても良いか?」

「っ!私とした事が。どうぞお入りください。長らく引き留めてしまい申し訳ありませんでした‼︎」


聞きたい事はそれなりにあるが、今は話よりも、実際に街の中を見て回り、現実逃避をしたかった。


街に入ると、其処には柱の右側にある道路を塞ぐ正座集団と、綺麗に誰も居ない反対側の道路が目に入った。


(あぁ、凱旋パレードみたいなやつですね、ハイ。)


死んだ目を通り越して、悟りを開いた様な優しい微笑みを顔に貼り付け、戦車を誰もいない道路へと進める。そして右を向き、皆に小さく手を振る。


「おぉ、何と神々しい!」

「蛇神様が微笑んで居られるわ!」

「我らが皇帝陛下のお帰りよ!」

「御子様は天使のような可愛さね!」

「お帰りをお待ちしておりました!」


まるで、芸能人かハリウッドスターが空港に到着した時のように歓声が上がる。それでも硬い石の上での正座は崩さない所が恐ろしい。こういうものは、もっと近くで見ようと、前の人を押しのけて出てくる人が居ても、おかしくなさそうだ。すると、進行方向からマッチが顔色を真っ青にして走ってきた。


「蛇神様!遅れてしまい大変申し訳ありません!代表者を本殿に集めるのに少し掛かってしまいました。ささ、こちらです。」

「うむ...そうか、早めに案内を頼むぞ」

「はっ!」


マッチはそういうと、小走りで戦車の前を走り出した。それに合わせて操縦しながら、他の子達に手を振り颯爽と走り抜ける。


街の端に到着すると、其処には黒い石だけでできた、大きめで2階建の神社...のようなものが立っていた。そして、神社の鐘が釣ってある所には、黒く平らな石に金で作った、蛇の顔の絵が嵌め込まれていた。


「僭越ながら、我々で建てさせて頂きました。」

「......実二素晴ラシイ出来ダナ。」

「お褒めに預かり光栄の極み。二階が蛇神様の居住空間になって居ります。」

「かぁしゃま、ここに住むの?」

「...えぇ、そういう事になるわね。...因みにマッチ、あのマークは?」

「えぇ、アレは蛇神様が治められるココ、鼠蛇帝国の国印になります。」

「...と言うことは、私が皇帝なのか?」

「そうでございます。我らが神にして、この国を治める皇帝陛下と言うことになります。」


胸を張って言い切るマッチに目眩を覚えるが、倒れる暇を与えぬと言わんばかりに、勢いよく扉が横に開く。中からは、見覚えのある子達がゾロゾロと出てきて、示し合わせたように跪く。


「「「「「お帰りなさいませ。蛇神様!」」」」」


次回更新は帝都の整備を書き終えるまで無しにするか、1話書き終わる毎にUPするか悩みますが、もしかしたら土曜日UPは、厳しいかも知れないと思います。


ので、悪しからず!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ