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楽してのんびり生きていたいけど、やっぱりお金は稼がなきゃ ー宇宙開拓記 その2ー  作者: 杠煬
第8章 帰るわよっ!

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終わった~♪

お読み頂きありがとうございます。楽しんで頂けたら嬉しいです。


「バイバイ、またね~」



エント星からの帰りにコータット星へ寄って、狼ちゃんピンクのバイクからレンタル終了の認可コードを私の端末へと転送してもらう。

これで狼ちゃんの今回のお仕事は完了、ここでお別れ。

なんだかさみしそうにブォンブォン言ってたけど、また今度ねって手を振ったわ。



「いやでも潟田ガタダさんって、スゴイのことよ。ここの狼さんコンピューターってなかなかに人間の言うこと聞かないのが多いからね。クセの強い狼さんをあれだけ使いこなすの人ってなかなかいないからね」

「使いこなすって......いや、ぜんぜん言うこと聞いてくれませんでしたけど?帰り道なんか、好き勝手に分離して飛んでましたし......」



おかげで今日もヒドイ乗り物酔い。

バイク部分のコックピットでのんびりしてるチュウさんがうらめし、コホン、うらやましかったわ。

うん、近いうちに大型二輪の免許を取ろうっと!



......

.....

...



コータット星の宇宙港スペースポートのロビーで転送時間が来るのを待っている。



チュウさんとはここでお別れ、チュウさんは火星へ、(ショウコちゃん)は地球へ帰るからね。

ちな、私たち以外にお客さんはだーれもいない。



「今回の仕事はトラブルの皆無で、潟田ガタダさんにはちょっと不完全燃焼だったのかもしれないけど、でも元気な潟田ガタダさんといっしょに仕事のできて楽しかったよ」

「あ、いえ、こちらこそお世話になりました。いろいろと勉強もさせていただきましたし」



ってかトラブル皆無???

......ホントに???



「今回の一番の収穫は、エント星紛争終結の情報やね。これは大きいのビジネスチャンスよ。日来さんにはしばらく内緒ナイショのことね」

「ざーんねん!えへへ、昨夜のうちに報告済みです♪」

「!.....うーむ、これはやられたのこと」



そりゃそうじゃん!

わりと酔っぱらってて眠かったけど、情報はスピードが命だもん。

宿に戻った時点で報告書(その2)を書いて日来課長おいちゃんに送ったわよ。



なにしろ競争相手がチュウさんってことになるわけだから油断は大敵、むしろチュウさんの方がこのショウコちゃんのことを甘く見てたわね?

きっと今ごろは「極東貿易株式会社うち」の食品輸出部門を巻き込んで、小麦粉、豚肉、モヤシなんかの輸出ルート確立に向けて動いてるんじゃないかな?(苦笑)



潟田ガタダさん、やっぱりアナタ、なかなかキレるの人ね。うん、やっぱり前言の撤回。今回の一番の収穫は、アナタと知り合えたのことやわ」



......

.....

...



がらんとしたロビーは静まりかえっている。

誰もいないと、かえって小声でボソボソと話ちゃうのは何故なんだろう?



「ところで、エント星の国王陛下がおっしゃってたことってホントなんでしょうか?『怒り』を知らないから本当の『喜び』を知らないっていうヤツ」

「うーん、陰陽の考え方のいうなれば、正しいのことかもしれないけど。でもねぇ、潟田(ガタダ)さんも疑ってるのことでしょ?」

「そうですね。宇宙人さん達って、誰もがいつだって幸せいっぱいって感じですもん。あれで真の『喜び』を知らないって言われても?」

「そうやね......」



なんてことを話していたら、ロビーに合成音声の案内(アナウンス)が響いた。



~~間もなく、火星行きの転送受付を開始します~~



「おっと、僕の番の来たね。それじゃあ潟田(ガタダ)さん、今回は有難うのこと。また一緒に商売のできるといいね。日来さんにもよろしくのことね」

「あ、はい、ありがとうございました。大変お世話になりました」

「ふふふ。日来さんがアナタに目をかけてるの、分かった気がするのこと。じゃあね、近いのうちにまたどこかで」



そう言うとチュウさんは、手を振りながら暖簾(のれん)の奥へと消えて行った。



.............................................



~間もなく、地球行きの転送受付を開始します~~



いよいよ私の番がやってきて、暖簾(のれん)をくぐって更衣室へ。

もちろんここにも、(だーれ)もいない。

よく考えたら、いまコータット星にいる人って(ショウコちゃん)だけよね?



「そう考えると、なんだかチョット怖いというか、心細いなぁ......」



服を脱ぎながらそうつぶやいてみると、余計に部屋がシンとしちゃう(汗)

ダメダメ。変なこと考えずに、とっとと地球へ帰るわよっ!!



服と荷物を入れたカゴを所定の位置にセットしたら、搭乗券(チケット)だけを持って、スッポンポンのまま奥の部屋へ。

ドアの前に表示されてるナンバーと、搭乗券(チケット)のそれがおんなじことを確認(しさこしょう)して、部屋の中へ。

しっかりと鍵をかけて、あとは転送を待つばかり。



~~搭乗券(チケット)No. C002、潟田(ガタダ)ショウコ様、本日は誠に有難うございます。間もなく転送を開始いたします~~



部屋に響く合成音声(アナウンス)

この星の宇宙港(スペースポート)は無人の自動運転だから必要無いんだけど、それでもつい返事をしてしまう。



「はーい、お願いしまーす」



さあ、いよいよ転送が始まるわ。

お腹もすいたし、地球に帰ったら梅干しのおにぎりが食べたいわね。



しばらくすると、ブーンって低い音がして物質変換波が部屋中に満ちてくる。

目の前の景色が少しずつかすんできて、だんだん身体が軽くなり、そしてフワリと意識が浮き上がる。

次の瞬間には、地球にもどってる。



......はずだった!



~~ビーーーッ!!~~

~~ビーーーッ!!~~



(えっ? なになになに??)



せまい部屋中に鳴りひびく警告音!!

なのに意識がうすれていくから、その音もだんだんと小さくなっていく......



~~システムエラーです!!~~

~~システムエラーです!!~~



(なんなの?? 一体どうなってるの???)



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