第95話「いざ調査!!会合!森の魔女!!」
「では作戦を確認する。もう情報はいっていると思うが今回は只の調査ではない。目標は魔女だ。」
「ははっ!面白そうじゃねぇか。」「魔女と分かっているのに調査っておかしく無いですか?」
俺は思ったことをそのまま言った。後知らされてない。ガードマン戦闘狂かな?
「はぁ、、、ガードマンしっかりしろ。確かにゴールドの言う通りだ。だが1回目は偶然の会合に過ぎん。我々で確証に変える必要がある。」
「成程。」「倒してもいいのか?」
ガードマン、、、
「可能ならな。我々では厳しい。それが公爵の判断だ。討伐は雷獣の槍が担当する。」
「ゴールドがいるならいけるんじゃねぇか?」
確かに。チートへの熱い信頼だな。
「公爵はそれ込みで判断したのだぞ?まったく。」
今回は調査のみだな。
俺達は森を進む。情報によれば奥の方らしいし。ん?なんだ、、、?
サイクロプスかよ、、、仕留めるか。
「俺の獲物だ!!『剛力斬』!!!」
マジかよ。サイクロプスが一撃だ。こいつの斧はマジックアイテムらしい。
「余り騒ぐなよ。魔女に気付かれる。」
こうして更に森を進む。そしてその奥には、、、
大樹があり、そこには入口がある。研究所?だろうか。
「またお客さん?いい加減しつこい、、。」
黒色のフードに白い髪、茶色の肌。小柄な十代前半と言った見た目の少女だ。
「ナツルギさん。見つかっちゃいましたね。」「やるしかねぇだろ!!」
「剛力斬!!」「『魔女の防壁』。」
あっさりガードマンの攻撃は防がれる。あっ、、、これって、、、。
「『魔女の波動』。」「なっ!!!」
何となく察していたがガードマンは一撃で崩れる。ぶつかった木が折れている。
「ナツルギさん。ガードマンさんを頼みます。」「あ、、あぁ。頼んだぞ。」
さぁご対面だ。魔女さんよ、、、
「次は貴方?」「まぁまあまあまあまぁ。まずは自己紹介といきませんか?僕はゴールド。吟遊詩人なんですよ。実はですね、森には調査に来たんですよ。あくまで調査なんですよ?」
はい。話し合いましょう。ね?
「ふふっみっともない。命乞い?私は敵を返すつもりなんて無いから。あぁ、、私は黒衣の魔女リィレよ。」
「あぁん!?上等だ!!やってやろうじゃねえか!!トランプで勝負だ!!!」
魔女は何を言ってるのか分からない。そんな顔だ。
「、、、私がそんなお戯言に付き合うとでも?愚かな人間。」「威勢がいいのは口だけか?負けるのが怖いんか!?魔女とか言っといて魔法しか使えないんか?なら魔法使いと変わんないじゃん?」
煽る。それはそれは煽る。真正面から戦ってもチートで勝てなければ死ぬと思ったからだ。
「この私を愚かな人間と一緒にするな!!いいよ。貴方の勝負。受けましょう。但し貴方が負けたら殺してくれと願うまで拷問してあげるから。」
はぁ、、、これだから素人は、、、
「構いませんよ?但し僕が勝ったら友達になってもらいますので。」
「、、、。勝つことなんてない。愚かな人間。」
さーて。今回は21だ。まずはお互いにカードを1枚裏向きのまま配るよ。
次に各プレイヤーは自分の番に一度1枚引くか引かずに相手の番にするか選ぶよ。
続いてお互いが引いていき21を目指すよ。21を1でもこえたら負けだ。二人ともこえたら引分けだよ。
越えそうになるかぴったり21になったら相手に順番を回すよね?こうして二人とも引かなくなったら裏のカードをめくって数字を比べ合うんだ。21に近い方が勝ちだよ。因みに同じなら引分けだよ。
数字はマークの数で判断してね!お兄さんが11クイーンが12キングが13だよ!
俺は細かいルール等分からないのでぶっちゃけ間違っている点は多いかもしれない。
だがスマホで検索出来ないし、相手が間違いを指摘できる筈も無いので実質俺がルールなのである。
重要なのは俺が決めたルールを守ると言う事だ。
そうすれば文句は出てこないからね。
「ふーん人間にしては考えてるじゃない。わかった。」
まぁ、、考えたの俺じゃ無いからね。
「一応魔法は禁止ですからね?禁じられた魔法とか古代の禁呪とかそういうのも無しですからね?」
「使うまでもないよ。」
よし。さぁ。ゲームスタートだよ。まずは相手に1枚。俺に1枚。配ります。
「では僕からめくりますね。おおっ!11ですか。」
魔女は表情1つ変えない。ポーカーフェイスか、、、。厄介だな。
俺の伏せられた数字は10。はい。俺の勝ちだよ。因みに残りのカードは全部11だよ。
相手にシャッフルされても相手が10を引かなければ勝ちだし。俺は一切引かなければまず負けない仕組みだ。
勝負はやる前から始まってるんだよ。魔女に教えてあげましょうね?
因みに勝負中のイカサマは危険なので絶対にあり得ない。あとはポーカーフェイスしとけば俺の勝ちだよ。
「さぁ。次は魔女さんですね。」
「1枚貰う。」
そういうと魔女はカードを引く。はい。ジ、エンド。
魔女は表情を微かに変える。まぁ負けだしね。
「さぁ。貴方の番よ?精々楽しませてね?」
もう楽しんだので。さぁ、勝つか。
「引きません。さぁ、どうぞ。」
魔女は表情を明らかに強張らせる。まぁもうポーカーフェイスで引かせて引分けに持ち込む以外無いもんね。
「わ、、わたしは、、こっ!こんなお遊びはもう結構。」「逃げるんか?」
誤魔化しはいけない。すぐに煽る。
「わっ!私は魔女なの!貴方達愚かなにんげ、、」「逃げるんか?」
正論破。喋らせないよ?もう勝ちは決まってるからね。
「さぁ?引くのか引かないのか選んで下さい。」「そっそれは、、、引かない、、。」
俺はカードをめくる。勿論21だ。魔女は22。俺の勝ちだ。
「さぁ。約束は守って貰います。何か反論は?」「ない、、、です。」
しおらしくなった。恐らく負けた事が無いのだろう。
「ねぇゴールド君、、私はどうしたらいい?」
完全においてけぼりのミストレアは俺に聞いてくる。どうしよっか、、、。
「私は今から貴方の眷属になります。それが魔女の掟。我が名は黒衣の魔女リィレ。汝の眷属になり忠誠を、、、。」
魔女の手に紋章が浮かび上がる。えっ!契約完了!?いや友達になってって話なんだけど、、、
「すみません、、、魔族の方を街へ連れては行けないんですよ、、、」
旦那様にどう報告すれば?あはははは、、、はぁ、、
「問題ない。擬態の魔法があるから。」
なんと指輪に擬態するそうだ。擬態中は仮眠をとっているので呼ばないと起きないそうだ。
「えっと、、、それでいきましょうか。ミストレアさん。街についたら門で待ちますので旦那様に至急報告を。ナツルギさんはギルドに報告をお願い致します。」
俺対魔女は俺の完勝に終わった。




