第38話 「ランクアップとクラーケンとの死闘。」
皆ワイバーンの丸焼きをみて言葉を発する事も出来ない。そんな中ゴールドが呆れた表情で説明をする。
「この通りです。ワイバーンは火属性上級魔法で仕留めました。」
その言葉にやはり驚きを隠せない。まずアイテムポーチにワイバーンを入れていた事。そして丸焼きのワイバーン。だが目の前のワイバーンの丸焼きが何よりの証拠だった。
「かっ、、かしこまりました。で、、こちらのワイバーンはどうされますか?ギルドとしてはお譲り頂けると助かるのですが、、、勿論報酬は弾みますので。」
ギルド職員は何とか対応する。
「ふーん。一番欲しいのはランクかなぁ。今まで幾度もなくCランク相当って言われてるしDランクからランクアップしたいかなぁ。」
金ならそこそこあるのだ。マジックアイテムは欲しいが金に限りがある。
「なるほどではこちらのワイバーンをお納め頂ければCランクにランクアップ させて頂きます。一応ギルド依頼となりますので。ゴールドさん町を救って頂いてありがとうございました。」
こうしてギルドカードの処理が終わりゴールドはCランク冒険者となるのだった。
「ゴールドのCランク冒険者をお祝いして!!乾杯!!」
宴会が始まった。ギルドの冒険者達は誰の事か分からず疾風の槍のメンバーの事だと思い誰も不思議に思わない。
ゴールドは5歳なので酒はのめない。ジュースだ。
「これからゴールドはどうするの?、、、良かったら私達疾風の槍のメンバーにならない?」
マイトはゴールドを誘う。ゴールドも純粋に実力が評価されたので嬉しい。だが大冒険が目的なので固定パーティーは組めない。
「すみません、、、マイトさんとパーティーは組みたいですが僕は船で聖アルシオン帝国に向かいます。目的は旅と冒険ですしね!!!」
直接名指しされたマイトは頬を紅く染める。あぁ~年上のお姉さん最高じゃのう。
こうして疾風の槍のメンバーと別れるのであった。
「すみません、、船に乗りたいのですが聖アルシオン帝国行きの船はどちらかご存じでしょうか?」
船場のおっさんに聞く。だが反応は予想通りだった。
「おいおい。嬢ちゃん金はあんのかよ銀貨2枚だぜ?あぁ。船着き場はあっちだ。もうすぐ船がくるからお父さんを探してくるんだな。」
適温になるのでローブを羽織っている。それが原因なのだろう。返事が面倒なので会釈ですます。ここが船着き場かってこの船か。
「えーっと?お嬢ちゃん?銀貨2枚だけどあるの?」
無言で銀貨2枚を出す。
「おっ、おう。乗ってきな。もう出発だからよ。」
聖アルシオン帝国行きの船は往く。
「ほへー!!海久しぶりに見たわー。ヨーソロー!!!」
勿論元の世界の海だ。ゴールドは船酔いしないようにじっーとしている。こうして何時間かが過ぎてゆく。
流石に飽きた。船酔いはしなかったな。まぁスマホいじってる訳じゃないしね。
そんな事を考えていると、、、、
ドボオオオオオオオン!!!!!!
海中から巨大なモンスターが姿を表した。そう。海の悪魔クラーケンだ。
「うわあぁぁぁ!!!!もう終わりだぁ!!!!」
乗客からそんな声が聞こえる。いやいや。流石に護衛ぐらいついてるでしょ。そんな希望的観測をゴールドはしていた。
「くそっ!!なんたってこんな化け物が!!!」
「俺たちDランクとCランクの集まりだぞ!?Aランクモンスターに勝てるわけねぇだろ!!」
「うるせぇ!!!それでもやるしかねぇんだよ。それとも泳いで帰るか!?」
、、、誠に不本意ながら力を貸す事にした。
これがクラーケンか。流石にでかいな。よーし。
「打ち放て水流!!敵を妨げよ!!!ウォータースプラッシュ!!」
バァァァァア!!!水流がクラーケンに直撃する。クラーケンは水棲のモンスターだけあってダメージは殆ど無い。だが水流を嫌ってか船から大きく離れていく。
「凄ぇ!!!これなら追い払えるかもしれねぇ!!!」
護衛の冒険者が目に希望の色を灯らせる。、、、だが目的はそこじゃない。
「全てを屠れ業火。紅蓮の柱に立てし覚悟は永劫の一柱!!!終焉!!!マグナムート!!!!」
今俺の中で一番強い魔法はマグナムートだ。だが接近していたクラーケンに放てば船に引火しかねなかった。だからこそウォータースプラッシュを先に放ったのだ。
トゴオオオオォォォォォオン!!!!!
地獄の業火が柱となり水棲モンスターであるクラーケンですら焼き尽くす。
こうしてクラーケンとの死闘は幕を閉じた。




