第102話「闘技塔見学。皆との再会。」
「ここが闘技塔となります。」
アクジキに案内されて闘技塔に着いた。中はそれなりに広い。
奥の方にはスタジアムがある、結構人がいる、貴族は暇だねぇ。
そんな中やはり俺達に視線が集まる。視線はやはりお嬢様だ。
「ふふん!さっそく試合を見に行きましょ!ゴールドもでる?」
いやでねぇよ!さっきやったでしょ?てかおなか一杯で動きたくないよ。断っておいた。
残念そうなお嬢様を他所にカウンターで試合観戦の申し込みだ。
管理者?偉そうな人が飛び出て来て説明を行うようだ。
「これはこれは公爵家の令嬢様がわざわざこのような所に足を運んで頂いて恐縮です。今回のオススメはですね。」
獣人と巨人、魔族もいるそうな。すげぇな。
「どうされます?お嬢様。」「分かんない。どれがいい?ゴールド。」
うーん。直感でいくか?巨人はない。だとすると魔族か獣人か、、、
「獣人にしますか?いや完全に何となくですが。」
こうして獣人の試合を見に行くことにした。
「さーあ!今回は獣人ラナ対戦士ナポリ!皆様!楽しんでいって下さい!!」
ラナは女性の獣人で10代後半ってところか。ナポリは二メートルの大男だ。いや勝てねぇだろ、、、
「試合開始!!」
俺達を他所に試合は始まった。
まずはナポリが大剣でラナを一刀両断しにかかる。
だがあっさりとかわされる、、、ラナのカウンターが決まる。だが重装備のナポリにはまるでダメージがいかない。
(成程な、、、完全に見世物か、、、)
ラナは獣人だとはいえ装備品は無い。流石に爪ではあの重装備のナポリは倒せまい、、、
「頑張りなさい!!勝つのよー!」
まぁ、、、お嬢様は満足そうだからいいか。俺は勇者じゃない、人助けはしたかったらする程度だ。
「うわぁぁぁあ!!」「効かぬわ!!」
今度は盾でガードされている。正直もう見たくないと言うのが素直な感想だ。
「おらっ!!」「がはっ!!」
大剣の横凪ぎがラナの脇腹に打ち込まれる。勝負ありだな、、、
「戦士ナポリの大勝利だぁ!!!」
わぁぁぁぁぁあ!!!!!
観客が盛り上がる。俺は盛り下がるんだけどね。
「、、、面白くなかった?」
お嬢様が不安そうな顔で聞いてくる。いかんいかん、、、
「すみません。獣人の子に勝って欲しかったんですよ。お嬢様も応援してたでしょ?」
「そっそうね!惜しかったわ!」
全然惜しくなかったが気にしない。そうですね。と返す。
「ゴールド様。まだ時間にも余裕がありますしギルドにお寄りになりますか?」
アクジキのナイスフォローだ。そうだな、気分転換によるとするか。
「ゴールド!ここがギルドよ!おっきいでしょ!」「シュバルツのギルドより大きいですねー。凄いですね!お嬢様。」
お嬢様は誇らしげだ。取り合えず入るか。
ギルドの中がざわつく。明らかに分かるからな、、お嬢様にメイド、騎士のミストレア。
「私はクエストボードをみるわ。ゴールドは?」「知り合いを探したいので。」
一端別行動だ。まさか帝都で公爵の令嬢を襲う馬鹿はいないだろう。
「ゴールド君。お知り合いとは?お話していた方達ですか?」
ミストレアが聞いてくる。詳細は特に話してないからね。
「そうなりますね。ちょっと聞いてきます。」
「すみません。お聞きしたいのですが。」「はっはい!どのようなご用件でしょうか!」
公爵家のお付きと判断されているので受付嬢が緊張しているみたいだな。一応この前も来たんだけどね。
「龍剣の刃とハーネという冒険者はいますか?」「はい!2階にいますので呼んできますね!」
おっ!いたのか。やっと挨拶出来る。それから3分程待つと、、、
「誰かと思えばゴールドじゃねえか!久しぶりだな!」「ゴールド君。ご無事で何よりです。」「ゴールド様!!!」
龍剣の刃とハーネだ。ナッシングとゴルガドがいない。
「皆さんお久しぶりです!ご無事で何よりです。ところでナッシングとゴルガドさんは?今はいないのですか?」
「あぁ。ナッシングとゴルガドとは別れました。もう帝都にはいないです。護衛依頼ですね。まぁ元々パーティーだった訳でも無いので。また会えますよ。」
何かあっさりとしてるな。まぁハーネがいて良かった。
「それよりお前はドラゴン討伐には参加しなかったんだってな。お前なら活躍出来たんじゃねぇのか?」
「いや、、ガラティアじゃないんですから。戦闘狂じゃないんです。残ったのはあくまで錬金術師との約束があったからなんですよ。」
その言葉に頷く一同。ミトが話を切り出す。
「ところでそちらの騎士様はお知り合いですか?、、、貴族に雇われたとか?」
「あぁ。こちらはミストレアさん。今僕は吟遊詩人として短期で雇われているんですよ。」
その言葉にますます驚きを隠せない一同。マークナーが顔色を変えて聞いてくる。
「お前が吟遊詩人なんて話聞いたこと無いんだが?史官したんじゃないのか?」
「いや、、吟遊詩人になったのはシュバルツについてからなので。今は録に演奏していないですね。後史官はしてないですからね?僕は自由が好きなので。」
ミストレアは少し驚く。今辞められては困る。それどころかお嬢様は悲しむし、旦那様は惜しむだろう。
「お嬢様を紹介しますよ。ところでまた依頼を受けて貰えませんか?今お嬢様はクエストボードとにらめっこをしているみたいなので。」
その言葉に頷く一同であった。




