表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
誠実という名の鎖に繋がれた国母は、微笑みながら毒を飲む  作者: 蒼宙 つむぎ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/69

30.

 カトリーン様の茶会の翌日、わたくしにいくつかの茶会のお誘いのお手紙が届きました。

 ツェルナー伯爵夫人からのもの、他の方々も、そして、リヒタイン侯爵からも……。


「パメーラさん。仕事していませんわね」

 心の声が漏れてしまいました。


「どうされますか?」

 クラリスが声を掛けてきます。


「ツェルナー伯爵夫人の茶会には出ます。他の方は……予定が被らないもので2つほど受けようと思います。クラリスに任せますわ」


「かしこまりました。……リヒタイン侯爵夫人の茶会は、どうしますか?」


「……そうね、封蝋を割ってしまっているけど、こちらを別の封筒に入れてお返ししましょう。カードを書くから、それも一緒にいれて送ってちょうだい」


「……よろしいのですか?」


「よくはありません。普通ならね。ですが、あの方も普通ではありませんでしょう?だからいいのです。カトリーン様にも手紙を書きますわ」


「かしこまりました」


 クラリスの顔には不安な感情はありません。

 どこか、侮蔑の感情がうっすら乗っている笑みですわ。


 わたくしは、パメーラさんへのメッセージカードとカトリーン様への手紙を書いてクラリスに託しました。



 “カトリーン王妃様


 パメーラさんから茶会の招待状が届きましたが、封蝋を割ってしまった招待状をそのままお返しいたしました。メッセージカードを添えて。

 カトリーン様の新しい側付き侍女を早く決めなければなりませんね。

 わたくし、ヴェラ・ツェルナー伯爵夫人がよいと思っております。きっと多くの問題が解決できるはずです。


 明日、大司祭様へご挨拶に伺う予定にしております。


 エリザベート“



 手紙はその日の午後には両名に届きました。

 カトリーン様からは、明日の大司祭様へのご挨拶にご一緒くださるとのことです。

 とても心強いですわ。


 パメーラさんからは……、手紙が届いたようですが、ダーニエルが受付拒否を言い渡してくれたようで、わたくしの手元にはございません。


 ダーニエル、いい仕事をしております。




 ******


「ちょっと!なんで私が送った招待状が返ってきてるのよ!それに、何よこれ!!」


 私が送った招待状が、封蝋が割られて“読みました”と言わんばかりの状態で返ってくるなんて!

 しかも、メッセージカードがまた腹が立つわ!



 “パメーラさん


 お茶会の招待状、拝読いたしました。

 王妃様の側付き侍女でしたら、そのような時間はないはずです。

 あ、もう辞退されたのですね。

 それは失礼いたしました。

 ですが、パメーラさんの茶会には興味ございませんので今後も必要ございません。


 エリザベート“



 クソ!クソ!クソ!

 エリザベートを呼んで恥をかかせて、少し毒を飲ませようと思ったのに!

 次の手を考えなくちゃ!



 最近、オリヴァーからお誘いが減って暇だし。

 彼の側に他の女がうろついているし!

 カトリーンは毒を飲ませているのに倒れないし!

 いいことが、全くない。


 なんとかしなくては、私の威厳が崩れてしまうわ――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ