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02章00話 プロローグ

髑髏(どくろ)のキャンドルが妖しく照らす室内。


水晶玉を覗き込む老婆に向け、青年――シオンは静かに尋ねた。


「森羅万象の神眼と言われるあんたに見て欲しい。俺には記憶がない……知りたいんだ、自分の歴史を」


老婆は水晶にかざした両手をゆらゆらと妖しげに動かす。


「……見えたぞ。糞便にまみれた醜悪な現場、血と肉塊が飛び交う惨劇の跡……そこでお前は、己の真実を知ることになるだろう」


「もう少し具体的に分からないか」


「……死に直面する度に、記憶と失われし力が蘇る」


想像以上の険しい回答にシオンは深く息を吐いく。


「もう一つ、女性を探して欲しい」


「どんな?」


「妖艶な年上のボインなんだ……」


「エルフの聖水を持ってこい、そうすれば必ず会えるだろう」


シオンは立ち上がると『恋愛占いの館』の出口に向かう。


老婆は男の後ろ姿見つめる。


(ひっひっひ……エルフの聖水には美肌とアンチエイジングの効果がある……若い男はええなぁ……それに垂れててもボインだろう……)


老婆は頬を赤らめた。

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