0003 オフィスand船
ナイフが夕日の刺さるオフィスに煌めいた。
銃はベルトに挟んである、ナイフだけでリールはどうとでもできる。
銃口からの弾丸をすり抜けて、ほぼ人間で構成された道をナイフで切り開く。
「こっち行ったぞ!」
「どこだ?!」
ナイフで人間を構成するための致命線の失神の所を切っていく。捕まる前は致命線をいくだけでもいいのに。
面倒である。まあ、捕まるだけで結構しんどかったのでと、しこたま殴られたことを考えると、すぐ前の人間でストレス解消である。
足の指をいって、銃を指先で回転させると、銃口をボスに突き付けた。こうして、言った。
「おまえ、仕草和の息子か?!」
「父さんを知ってるのか。」
ボスを見てると、やくざの役員が少し動いたので、持ってたやくざの銃を弾丸でかすり、六丁くらい床に落とした。
ボスが低い位置からは銃を打ってきたので、足底で弾いた。靴は没収されなくてよかった。
「君が切ったのは全部やくざだよ。ただ、命の重さは同じだからね。」
「リーリエ、まだ動いてるやつがいる!伏せて!」
リールはリーリエを担ぐと、凄い勢いでオフィスの入り口から出た。
その後、そのオフィスは手榴弾の猛火と破片で舞い踊り、全員が死んだ。
「リーリエ、攻撃の錬金術は?!」
「ごめん、持ってない。」
リールは凍りついた。
「最初に言ったじゃない、リールの役に立つために全力を使うって。」
「リール?」
自分の名前をいつからか忘れていた。リール、そうだ。自分はリールだ。誰も呼んでくれなかったから。誰にも自分の名前なんて知らなかった。殺そうとする人たちは無口が多いし。
「どうしたの?でも、服が埃まみれ。これはブランド物の服とかバックは自重した方がいいわね。」
オフィスに戻ると、ぐちゃぐちゃになった死体があたりの壁に床にころばっていった。
リーリエがこっちを見て言った。
「これは手榴弾による自滅として報告する。重要な物か書類があったりでそれが上からの最後の終わり方なんだろう。」
「警察が来る、逃げよう。」
リールはそんなことを聞いてる場合じゃなかった。
前に、やくざの城から脱獄したことを思い出した。その後、捕まって、怒られて終わるかなと思ったが、一撃で一室に二年間くらい押し込まれて、リールは二回目の脱獄でそれが生死をさ迷った。自分で止血して、あの組合の中には、いいヤツもいるのに、もうなりふり構っていかなかった。弾丸がなくなるまで仲間をうち、縄で柵を登った。
外は青い空が広がっていた。決めた。絶対に戻されない、何がなんでも戻らない。
リールは腕に挟まっている書類を見つけた。
それは、仕草和理瑠の時の時の古い書類だった。リーリエが見ていない所で隠した。
後で、やくざ間の抗争の結果となった。新聞記事を見ていたリーリエから聞いた。
リールとリーリエは名古屋に急いだ。
「そういえば、名前聞いてなかったね。」
海路を行くリーリエはそう言った。
「リール・シルア。仕草和理瑠です。」
そういえば。
リーリエは何で漢字の音をもっているのだろう。
そう聞くと、リーリエは言った。
「そうね、私は国会議事堂の官邸の権利をもっているの。メイドだけどね。」
「ごめん。」
リールはリーリエを後ろから刺した。
辺りに人はいない。
リーリエは人体にとって大事な所を、大静脈をいかれたことを知った。
リーリエは血を吐いて倒れた。
「おまえをまた地獄が待っているだろう、何をしている。まさか。」
「今も服役中でしょ、僕は。まずは監視を殺さないと。」
「気付いていたのね!」
「地球は僕たちに酸素をくれるんだ。早く、妹の元へ。身代金がついているなら、もっと、速く会って、確かめなければ。上手くいけば、手見上げに莫大な財産引っ提げて凱旋できるんだよ。やくざの頭にね。」
さあ、警察なんか全員殺して、素晴らしい暗黒の世の中を作ろう。そんなリール・シルアだった。
妹の身代金よりもリールの身代金の方が多いのだ。
ナイフの血をべたりと手につけて、手を舌でなめた。
「まあ、大抵はA型だよね。君がAとかOとか関係ないじゃん。何で君がいたと思う?」
警察は身代金を2倍以上にしたいんだよと、リールは嘯いた。
リーリエが絶望して、何もできなくなるまで神経を落とさなければと、リールは嘯ぶく。
本当は身代金目当ての一般人を切っていたリールはリーリエが絶命したことを脈を計って知って、東京までの船の中に隠れることを考えた。船の中では逃亡しにくい。乗客を全員殺すことも考えたが、いい案ではないだろう。
夜中、満点の星空の下から、手を洗うべく、ラウンジを後にして、トイレの手洗い場に向かった。明日には大事になるだろう。




