↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化決定】嘘ばかりの婚約者様、どうぞ愛する人とお幸せに  作者: 風見ゆうみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/56

47  母と姉の後悔④

ノーリーのいる場所を王城の敷地内にしていましたが、実際は鉱山近くの労働所でした。

9月23日の晩に、文章を変更しております。

ミスをしてしまい、申し訳ございませんでした。


これからも楽しんでいただけますよう頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします。

 室内にはティファリーとノーリーが向かい合って座れるスペースはない。そのため、ノーリーはベッドの上に、ティファリーは、ノーリーの前に立って話をすることになった。

 ケインは書き物机の椅子に腰掛けているが、少し窮屈そうに見える。

 ちなみにケインはティファリーを座らせ、自分が立ったまま話を聞こうとしたが、さすがにティファリーが断った。


(王子殿下を立たせて、自分は座るなんてありえませんからね)


「やっぱり、俺はいないほうが良さそうだ」


 ケインはケインでティファリーを立たせておくわけにはいかず、眉尻を下げて立ち上がった。

 もっと広い部屋で話すと思い込んでいたため、彼は付いてきていた。しかし、ノーリーの部屋は思っていた以上に狭かったのだ。


「お待ちください、ケイン殿下! せっかく来てくださったのです。ゆっくりしていってくださいませ」


 出ていこうとしたケインをノーリーが慌てて引き止める。ティファリーもケインに訴えかける。


「せっかくここまで来てくださったのです。くだらない時間になるかもしれませんが、暇つぶしと思って話を聞いてくださいませ」

「……わかった。俺は立っていたほうが話を聞きやすいから、窓際にいてもいいか」

「もちろんです」


 ティファリーの代わりにノーリーが頷く。


「ありがとう。では、ティファリー、君はこの椅子に座ってくれ」

「承知いたしました。お気遣いいただき、ありがとうございます」


 ケインが椅子を引いてくれたので、恐縮しながらも、ティファリーは書き物机の椅子に座った。

 ケインが窓際に移動したところで、ノーリーが口を開く。


「ティファリー、あなたに会えて本当に嬉しいわ。元気そうで良かった」

「ノーリーお姉様もお元気そうで良かったです」

「私は元気じゃないわ。だって、ここの仕事は大変なんだもの! あなたがここの人に私を虐げるように指示をしているんでしょう?」


 ノーリーにとって、今の環境は鳩舎で働いていた時よりも辛いものだった。労働内容もそうだが、特に人間関係が厳しかった。

 ノーリーが世話をすることになった鉱山の労働者たちは、気性の荒い人物が多かった。

 少しミスをすれば怒鳴られ、暴力を振るわれそうになったこともあった。

 今までやってきたことや、ここでのミスについて反省の色が見えていれば、環境は改善されるはずだった。しかし、ノーリーは自分のミスを認めなかった。

 自分の態度で辛い環境に置かれているのだが、そうとは思わず、全てティファリーのせいだと思うことにしていた。


 そのことはティファリーも予想していた。


「私がそんなことをするわけがないでしょう。忙しくて、ノーリーお姉様のことはすっかり忘れていましたもの」


 ティファリーが満面の笑みを浮かべて答えると、ノーリーは表情を引きつらせる。


「わ、忘れていたですって?」

「ええ。お祖母様が突然訪ねてきて、あなたの話をしてきたので思い出しました」

「そ、そんな……っ、ま、まあいいわ。それよりも、もういいでしょう? 私は十分に罰を受けたわ。家に帰らせてちょうだい!」


 ノーリーは涙目になって、ティファリーに懇願した。



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。