まくらちゃんに たよって ください
「なっ! あのインチキ狐もどきにであったんですか?? パーラムさん」
「いや、私はパーラムじゃなくて……まぁいいや、コックリさんやってる子に会ったよ」
乎代子は新たに廃墟化したアパートに入り浸るようになった『マクラ』というリクルートスーツ姿の女性に、半ば呆れつつもこないだの話をした。
「くっそ〜~!」
(そのくっそ〜、はどういう意味なんだろう)
ショートボブの愛嬌があるマクラ、パビャ子からは警戒されて不仲だがある意味こっちのほうが会話にはなる。
リクルートスーツ集団は依然として謎が多く、パビャ子の生態も気になるところではある。深入りはしたくはないけれども……。
「いいですかっ! アイツに関わるとロクな事がないですからねっ! 執着されたらめっちゃめんどくさいし、話もつまんないし、そもそもすぐバカにしてくるしっ」
「知り合いなんだ?」
「ま、まあ、知り合いというか。同期ですね~」
苦笑しながらも彼女ははぐらかそうとした。
「パーラムさんはマクラちゃんだけのものですからねーっ!」
(既にこっちに執着されてんじゃねーか)
必死そうなマクラに乎代子はさらに無になっていった。公園には人はいない。遊具の少なさもあっているのは自分たちだけであった。
暖かくなるといったはずだが、寒い風が吹いてきて体感温度は冬だ。
「詮索はしないから、じゃあ、あの子がまた接触してきたら呼ぶよ」
「あ、ありがとうございますっ! 頼りにしてくれて!! マクラちゃん嬉しいです!」
目をキラキラさせるものだから、頷くしかなかった。喜怒哀楽の激しい人だな、と傍観する。
「これからもたくさん頼りにしてくださいね!!」
「あ、ああ、うん」




