せいてん の へきれき って
無意味名 パビャ子はいきなり雷に打たれた。
「ほぎゃあああ!!?」
パビャ子は傷つかないので少し煙が出ただけだが、空は晴れ渡り雷雨の気配すらない。のどかな、青々とした色が広がっていた。
「ビビる〜〜、何今の??」
「すまない、パーラムと見間違えた」
頭上から声がして、少年――軍服に似たものを着た謎のこの世の者でない部類が降りてくる。
「あ、オメーはいつぞやの!」
「ばていの……バティだ、ええと、君はパーラムもどきだったな。申し訳なかった。毎度見間違えて、紛らわしいぞ」
バティと名乗った少年はなぜだかため息をつく。
青息吐息をつきたいのはこちらの方だ。
「パーラムとかいうのは私の嘘者で〜〜す! てか、バティとかいう貴方は何で雷落とすの? コミュ障なの?」
「な、コミュ障だと? 失礼なヤツだな……。僕はパーラム・イターに色々してやられてきたからなぁ。雷くらい不意打ちで落としたいのだ!」
パーラム・イター。
パビャ子は何度か耳にするその言葉に片眉をあげた。「じゃあ、その人に落としてきて! 2倍にして!」
「あはは、気が合いそうだ」
「合いたくない!!」
「そこいらにいるガキみたいでおもしろい。パーラムに似た者、また会えたら飯を奢ってやる」
「本当?! じゃあ仲良くしよ! よろしく! 私は無意味名 パビャ子!」
一転して目をキラキラさせた茶髪オンナに、彼はまたクスクスと笑う。
「いいな。変な名前だ。じゃあ、また会えるのを祈って」
そう言ってバティは宙を舞う。それを見送って、パビャ子はパーラム・イターというそっくりさんは一体彼に何をしたのだろう? と疑問符を浮かべる。
きっと食い逃げしたり、殴ったりしたのだろうか。
「マーいいや、私には関係ないし」
パビャ子みたいに気楽に生きたいです。




