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虚無なありきたり 〜別乾坤奇譚〜 ☆かんたんの枕☆  作者: 犬冠 雲映子
たまやかたよみちわれゆくおほちたらちたらまちたらこかねちりちり 《パビャ子の編》

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124/141

せいてん の へきれき って

 無意味名 パビャ子はいきなり雷に打たれた。

「ほぎゃあああ!!?」

 パビャ子は傷つかないので少し煙が出ただけだが、空は晴れ渡り雷雨の気配すらない。のどかな、青々とした色が広がっていた。

「ビビる〜〜、何今の??」

「すまない、パーラムと見間違えた」

 頭上から声がして、少年――軍服に似たものを着た謎のこの世の者でない部類が降りてくる。

「あ、オメーはいつぞやの!」

「ばていの……バティだ、ええと、君はパーラムもどきだったな。申し訳なかった。毎度見間違えて、紛らわしいぞ」

 バティと名乗った少年はなぜだかため息をつく。

 青息吐息をつきたいのはこちらの方だ。

「パーラムとかいうのは私の嘘者で〜〜す! てか、バティとかいう貴方は何で雷落とすの? コミュ障なの?」

「な、コミュ障だと? 失礼なヤツだな……。僕はパーラム・イターに色々してやられてきたからなぁ。雷くらい不意打ちで落としたいのだ!」

 パーラム・イター。

 パビャ子は何度か耳にするその言葉に片眉をあげた。「じゃあ、その人に落としてきて! 2倍にして!」

「あはは、気が合いそうだ」

「合いたくない!!」

「そこいらにいるガキみたいでおもしろい。パーラムに似た者、また会えたら飯を奢ってやる」

「本当?! じゃあ仲良くしよ! よろしく! 私は無意味名 パビャ子!」

 一転して目をキラキラさせた茶髪オンナに、彼はまたクスクスと笑う。

「いいな。変な名前だ。じゃあ、また会えるのを祈って」

 そう言ってバティは宙を舞う。それを見送って、パビャ子はパーラム・イターというそっくりさんは一体彼に何をしたのだろう? と疑問符を浮かべる。

 きっと食い逃げしたり、殴ったりしたのだろうか。

「マーいいや、私には関係ないし」

パビャ子みたいに気楽に生きたいです。

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