さるまねっこ
「うわっ、なんでいんの」
日々のぶりっ子が剥がれた口調を吐き出し、尾先ヶ 間蔵はパビャ子を冷徹な目つきで一瞥した。
「お腹すいたから〜〜」
「猿真似ちゃん。パーラム姐さんは?」
木の柱から出てきた謎の虫の群団を頬張り、首を傾げる。
「え? パビャ子はここにいるよ」
「ちがうのーっ! アンタはパーラム姐さんの真似をしてるだけ! 目障りっ! 今すぐその姿変えてよっ」
「ええ〜〜、だって生まれた時からこの姿だもん」
幼虫をムシャムシャと食うが、空腹は収まらない。もっとたくさんの食べ物がないと野垂れ死にしてしまう。
「パビャ子はパビャ子ですーっ。じゃあ、そこの貴方は最初からその姿なの? 本当にその姿だったの?」
「な、なによぅ。マクラちゃんは、最初はちびっこだったけどこんなに成長しましたが??」
「じゃあ、私は生まれてからずーっとこの姿でーす。背も髪も伸びてませーん。本物は私、偽物はあ、な、た」
ニヤーッと意地悪い笑みを浮かべ、またガジガジと廃墟化したアパートの柱をかじる。
「この野猿がっ!」
「うきうきーっ? 猿だから話がわかりませーん」
頭にきた、とマクラはアパートを出ていったがふと無意味名 パビャ子はハテナが浮かぶ。
「人って成長するんだっけ? あれ? まあ、いいや」




