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虚無なありきたり 〜別乾坤奇譚〜 ☆かんたんの枕☆  作者: 犬冠 雲映子
しし虫はここにはななきししらははかしみにしづがとにゆきてなきをれ

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さるまねっこ

「うわっ、なんでいんの」

 日々のぶりっ子が剥がれた口調を吐き出し、尾先ヶ(おさきが) 間蔵(まくら)はパビャ子を冷徹な目つきで一瞥した。

「お腹すいたから〜〜」

「猿真似ちゃん。パーラム姐さんは?」

 木の柱から出てきた謎の虫の群団を頬張り、首を傾げる。

「え? パビャ子はここにいるよ」

「ちがうのーっ! アンタはパーラム姐さんの真似をしてるだけ! 目障りっ! 今すぐその姿変えてよっ」

「ええ〜〜、だって生まれた時からこの姿だもん」

 幼虫をムシャムシャと食うが、空腹は収まらない。もっとたくさんの食べ物がないと野垂れ死にしてしまう。

「パビャ子はパビャ子ですーっ。じゃあ、そこの貴方は最初からその姿なの? 本当にその姿だったの?」

「な、なによぅ。マクラちゃんは、最初はちびっこだったけどこんなに成長しましたが??」

「じゃあ、私は生まれてからずーっとこの姿でーす。背も髪も伸びてませーん。本物は私、偽物はあ、な、た」

 ニヤーッと意地悪い笑みを浮かべ、またガジガジと廃墟化したアパートの柱をかじる。

「この野猿がっ!」

「うきうきーっ? 猿だから話がわかりませーん」

 頭にきた、とマクラはアパートを出ていったがふと無意味名 パビャ子はハテナが浮かぶ。

「人って成長するんだっけ? あれ? まあ、いいや」

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