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異次元魔王ストラの超絶大冒険~~「(前略)魔王の魔王による魔王のための魔王退治の物語」  作者: 多布可良
第19章「せんにん」

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第19章「せんにん」 5-4 お前さんも異次元人

 「大体、お前さん、なんなんだ!? お前さん異次元人だったのかね!?」


 浮遊している陶器片の塊が少しだけ広がり、驚いたような感情を表したように見えた。


 「おい無楽よ……『も』とは、どういうことかね? 私のほかにも、異次元からの来訪者を見つけたのか?」


 「その前に、お前さんの正体と目的、いままでどこでなにやってて、いまさら何をしに、どういう理由でこんな……ええい、もういい! 全部説明しろ!!」


 さらに目を見開いてマーラルがわめき、陶器片が楽しそうにすべて浮遊してグルグルと宙を舞った。


 「ハハハハハ! 無理からぬ指摘だ!」


 そこでまたカチカチと一部がくっついて、先ほどまでとはまた異なる、よくわからない形状のオブジェとなる。


 「まず、私はな、多次元・・・の観察者だ。あんたらの概念でいうと、仕事ということになるが……時間の概念と進み方が異なる。やたらめったら、のんびりした仕事だと思ってくれ。とうぜん、この特殊な世界も観察対象となった。あんたらの概念でいう魔力の宇宙的規模の巨大な流れに、こんなに近づいている世界はあまりない。稀な現象だからな」


 「そうなのかね」


 「ふつうは、こんな環境では魔力が強すぎて生き物は生まれんし、生まれても早晩滅ぶ。ここまで文明が築かれているのは、まあ、珍しいね」


 「それで、我ら大可の仙人に近づいたのかね? 自らも仙人を模して」

 「そのほうが、いろいろと観察できると思ってな」

 「我らを含めて?」


 「そりゃそうだ。仙人だなどと、ふざけた・・・・存在は観察するに限る!」

 「悪かったな。否定はしないが」

 「そうだろうとも」

 「で? なぜ忽然と我らの前から姿を消した?」


 「なに……事故だと思ってくれ。この世界を中心に、あちこち観察の旅に出ていたのだが……あんたらには理解できない事象で、戻れなくなってな。それで……なんとか元居たこの世界を探しだし、固定し、戻ってくるのに、手間がかかったのだ。ここには、私という存在の起点・・を置いてあるからな。それを失っては、私は観察者から漂流者になる」


 「……ほう……」

 どこかで聞いたような話だ、とマーラルは思った。

 (ストラ殿の逆ということか……?)

 マーラルが感心していると、そこでまた陶器片がカチカチと姿を変えて、


 「そうして、しばらく探索していると、私を呼ぶような波動が次元の彼方よりしてきてな。その波動を手繰って手繰って……様々な異世界の住人を使いながら、その波動の大本を探りに探り……ようやくここ・・を突き止めた。案の定、それは元居た世界だったというわけだ!」


 「うん?」

 マーラルが、眉をひそめ、片目を細めた。

 「ここ・・というのは……この、地下神殿の大広間かね?」

 「地下神殿の大広間なのか?」

 「そうだが」


 「じゃ、そうだな。だが、私を呼んでくれた波動は、もう少し先から出ていると思う」


 (なんと……!? すると……では、まさか……タケマ=ミヅカ殿が、把呂を呼んでいたのか? 神となってから……1000年間も? なぜだ?)


 そう考えつつ、

 「で……異世界の住人を使って、その波動を特定しようとしていたと?」

 「そうだとも。こっちに側に、いろいろと・・・・・出てきていなかったか?」

 「おい、ちょっと待て……」

 マーラルがそう云って目を丸くし、半笑いの半怒りで、


 「おまえなあ! いい加減にしろよ! こっちは、異次元からの謎の侵略者として、命がけで撃退していたのだがね!」


 また、陶器片が驚いてワッと広がって宙に浮いた」

 「どおりで、なかなかたどり着けないと思っていたよ!! ハハハハ!」

 「笑いごとか!!」

 マーラルがそう叫んで嘆息する。


 (しかし、どうやら、本当にタケマ=ミヅカ殿が、把呂のヤツをこの世界に戻そうとしていたのだな……不思議な御方だ……いったい、どういう意味が……)


 そこで把呂仙人が、


 「次は、私が質問する番だ、無楽よ。私以外の異次元からの来訪者とは、何者だ?」


 そこでマーラルが、ザッと把呂がいなくなってからのこと……自分も九仙と別れたこと、さらに神聖帝国の成立と現在まで、タケマ=ミヅカのこと、世界固定のこと、時代は下ってストラと帝国の現状などを説明した。かなり端折はしょったが、把呂はすべて理解した。


 特に食いついたのは、やはり、

 「魔力の存在しない存在!?!?」

 そこ・・だった。

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