第21話:恋する少女は語らない。
果たしてK氏書いた『ボーイ・ミーツ・ガール』とは。
『ふだん全然小説を読まない』K氏による小説の書き方は……とにかく試行錯誤。
このエッセイでは、そんなK氏の苦労を、1話完結形式でお送りしています。
これまでK氏がどんなことで悩んできたのか、少しだけ振り返ってみると。
①ドラマ性足りなくない?
②ストーリーのテンポ遅すぎ?
③パンチの効いたキャラって?
④主人公の試練どうする?
こんな感じ。
なにしろエッセイ20話ぶんだから、ホントはもっとあるけど。
K氏はこの4つのテーマを、35話から始まった『跳兎の郷』編から、取り入れていったんだよね。
その中で、特に時間がかかったのが──③の新キャラ作成。
なにしろ最初はK氏の癖が大爆発して、『既存キャラ分析表』作成で終わっちゃったから……(第16話参照)
そんなわけで、今回は「キャラクター表現って難しいよね」というテーマです!
いつもプロット段階で、K氏から「こういうキャラ出そうと思うんだよね!」と、ある程度教えてもらえる。
ただ、結局どんなキャラなのかは、K氏が文章を書くまでわからない。
読む前に私がイメージしたキャラに近いこともあれば、「全然違う!?」ってなることもある。
だから、K氏の初稿を読ませてもらうときが、私の中でそのキャラが生まれる瞬間なわけで。
なんとも言えない瞬間です。
これも小説の魅力というか、面白いところなのかも。
ちょっといい話っぽく書いたけど、実はK氏が書く新キャラのエピソードって、最初はかなり『ぎこちない』ことが多くて。
この「少女の恋する瞬間」エピソードは、特にそれがひど……思い出深かったんですよ。
K氏が「イマイチしっくりこない」とのことなので、この時は一緒にいる状況で読み始めた。
えーと……少女が『憧れの少年との出会い』を語っているところ──
のわりには、なんだか……
私「なんか……あっさりすぎない? この子にとっては、心に残る大事なエピソードなんだよね?」(首をかしげる)
K氏「うん。ここは、クロノ・トリガーの回想シーンBGMが流れるイメージなんだ!」(キリッ)
私「うん……K氏の頭に流れていても、私(読み手)の頭には流れないからね……」
アクションや中二表現が大好きなK氏のことだから、たぶん外側から見たイメージで「なんかいい雰囲気の曲が流れる」という発想になったんだと思う。
とはいえ小説なんだから、読み手にその雰囲気を伝えるためには、すべて文章で書いてもらうしかない。
そう伝えると、こんどは。
K氏「セリフじゃなくて、回想シーンにしてみたよ!」
この時K氏が持ってきた回想シーンを、わかりやすく極端に書くと、こんな感じ。
少女がAをしていた。Bが起こり、少年が現れた。
私「えと……起こった事実はわかりやすいと思う。ただ、その……もっとキラキラした表現を入れたほうが……伝わるかもなあ」
K氏「うーん……Bの現象を詳細に言うと、B-①が起こり、B-②の状態になって、そしてB-③が見えることになる。だから『キラキラ』という状態は、ここでは起こらないんだよね」
そういうことじゃあ、ないんだよ……K氏!
私「そのね……恋する少女の目線だと、この風景はもっと大げさに描写してもいいんじゃないかな? 『輝いていた』とか」
K氏「ここはダンジョンだから、輝いたりしないけど」
そういうことでもない!
……恋する少女の描写は、なかなかに難問でした。
今思うと、K氏がもっとノリノリで書けるように、ぶっ飛んだエピソードに寄せても良かったのかも。
でも、恋愛エピソードを一生懸命書いているK氏を、傍目で見るのはちょっと面白かった。
ついこの前も、ジョジョ第5部アニメの戦闘シーンを目をキラキラさせて観てたから、落差がすごい。
もちろんクロクロのメインディッシュは、あくまで主人公さんのアクションシーン。
だけど、K氏はアクションシーンが得意で、ぴゃーっと書いちゃうので、あんまりエッセイのネタになりません。
さてさて、今回のお題は。
キャラクターにうまく動いてもらえずに苦労したエピソードがあったら、教えてほしいです!
あと、恋愛の発想が貧弱な私に、『メロい』と思うシチュエーションを教えてください!
最近『メロい』という言葉を知りました。端的でいい言葉ですね。
次回は「第22話:長いのがいいか短いのがいいか。」です。
私のエッセイはあきらかにタイトル詐欺。




