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S3-08 絵文字。

観測者

[ようこそ、主婦転の世界へ。]

[これは、映像脚本型小説です。]

[新しい展開の幕開けです。]

Guiar

[やっと解放されました。]

[ここが落ち着きます。]


直樹

「と言っても…ウォッチの中じゃん」


腕時計へ、

話しかける。


Guiar

[前見て歩いてください。]


立ち止まる。


直樹

「カルディと父さんがお説教したって…」


Guiar

[あそこまで、怒鳴らなくてもいいのに…。]


直樹

「……」

「誰のせいかな?」


しょぼくれた、

絵文字が表示された。


Guiar

[…勘弁してください。]


首の後ろを撫でた。


Guiar

[だから!悪かったって!!]


直樹

「あ。ごめん」

「……」

「…まだ痛くて、つい」


フェル

「おーい」

「置いてくぞー」


直樹

「ああっ。待って!」


フェルの、

後を追いかける。


フェル

「なあ。それ、AIなんだろ?」


腕時計を指差す。


直樹

「そうだけど」


フェル

「チップと何が違うの?」


直樹

「……ん?」


フェル

「ん?」

「……おい!」


立ち止まる。


フェル

「いい加減話せよ」


直樹

「ええ…」


フェル

「言っとくけど。俺、今年21だから」


顔を、

覗き込んでくる。


直樹

「…うっ」


しょぼくれ、

絵文字が腕時計に表示された。


Guiar

[通信を受信。嫌です。出たくないです。]


直樹

《出ない方が怒鳴られるだろ…》


Guiar

[嫌だあ!!]


直樹

《いい》


UIを展開。

受信に応答した。


少将

[やっと出た。Guiarが駄々こねたか?]


直樹

「ギアルをこれ以上、いじめないでっ。…くれませんか?」


少将

[ふっ。]


直樹

《笑われた》


少将

[お前達に訓練を要請する。]

[フェル。お前もだ。]

[ラファルサ大佐がお待ちだぞ。]


直樹

「演習場ですか?」


フェル

「俺も??」


少将

[そうだ。待たせるなよ。]


通信が切れた。


直樹

「行こう」


フェル

「ええ…」


2人は、

駆け出した。



-



演習場。


隊長

「…ありがたやー」


カルディ

「ふふっ。誰に拝んでるの?」


直樹

「か…」


咳払いした。


直樹

「あの、隊長。大佐は…」


隊長

「あいつなら来ないよ」


直樹・フェル

「「ええ!?」」


フェル

「何かあったんですか?」


直樹は、

激しく頷く。


隊長

「出張、替わってくれた」


直樹

「へ?」


隊長

「はじめて長期だったから…」


フェル

「長期とは?」


隊長

「2週間帰ってこれないこと」


直樹

「ええ!!2週間帰ってこないの!?」


フェル

「お前…何で、そんな驚いてんだ?」


ハッとする。


直樹

「いや…別に…」


頬が熱くなった。


直樹

《兄貴が居ない…ゲームの約束してたのに》

《母さん居ないのも嫌だけど…》


隊長

「訓練始めるぞ」


肩を、

優しく叩かれた。


隊長

「大越くん」

「私じゃ、不満かいな…」


カルディ

「私もいるわよ」


カルディと、

視線が合った。


直樹

《何ででいるんだ?》


直樹は、

首を傾げた。


隊長

「さっさと終わらせましょ」


直樹の、

手を引いて、

観覧室から演習場へ向かった。


フェル

「本日は何を訓練するのでしょうか?」


カルディ

「ふふっ。それはね…お楽しみ」


人差し指を添え、ウィンク。


フェルは、

そっと視線を逸らした。


カルディは、

微笑みながら2人の後を追いかけた。


取り残されるフェル。


フェル

《大佐じゃないなら》

《帰ろっかな…》


出口へ向かった。


扉が開く。


フェル

「……ぁ」


「ん?」


そこには、

首を傾げる人物。


フェル

「南戸中将!!」


中将

「しー!」


フェル

『え…』


中将

『抜け出してきたんだよ』

『ここにいること、黙っててくれないか』


小声で囁く。


引くにも、

引けなくなったフェル。


渋々、

演習場へ降りて行った。


中将

《やっと孫の戦術を見れる。おじいちゃん泣いちゃうよ》


直樹

「フェル遅い。何やってたんだよ」


駆け下りてくる。


フェル

「いや…何でもない」


カルディ

「揃ったことだし、始めましょうか」


直樹

「近くね?」


真隣に、

立つ隊長を横目で見る。


隊長

「ん?」


直樹

『ん?じゃねーし』


微笑むカルディ。


カルディ

「Dovira。準備はいい?」


Dovira

【…システム進行中。あ。はい大丈夫です。】


フェル

「……」

《喋るAIねぇ…》


直樹

「ん?え…まさか…」


そっと、

隊長へ視線を向けた。


隊長

「え?」

「私、何も知らんよ」


直樹

「え?」


カルディ

「真彩ちゃん。歌って〜♪」


隊長

「は?」


直樹

「え?」

《母さんが歌う?…なぜ》


隊長

「ここ広くて響きそうですね」

棒読み。

「断固拒否します!」


カルディ

「歌いなさい」


隊長

「理由を言え」


カルディ

「Doviraは歌うAIよ」


隊長

「は!?驚愕な事実!!」

「……」

「何で歌うの?」


カルディ

「…取り敢えず歌ってくれる?」


隊長

「説明なしか…」

「何を歌えばいいのよ…」


肩を落とし、

げんなりする。


Dovira

【準備完了。マヤ。私に任せて!】

【まず、想いを乗せて。】


隊長

「どうやって。てか、誰に」


Dovira

【直樹くんに、伝えたいこと、思い描いてみて。】

【変換するよ。待ってるね。】


隊長は、

直樹へ、

向き直した。


深呼吸。

吐くように。


「一緒に…帰ろう…」


Dovira

【うん。そうそう。合わせるね。】

【♪波音が 聞こえる あの場所へ♪】


隊長・Dovira

「【♪Your light-hearted chatter. gives me hope♪】」


「♪キミの手を 離さ〜ない♪」


「【♪Even if you can’t touch me,♪】」


「♪I’m still here.♪」

「♪隣〜を〜歩〜くキミ♪」

「♪笑顔〜 笑い声〜 怒る姿も〜 愛しいよ〜♪」


「【♪共に〜歩も〜〜う♪】」



「【♪The world may be a bit of a drag,♪】」

「【♪but as long as I’m with you,♪】」


「♪どこまでも行け〜る♪」


「♪心に♪」【♪色を♪】

「♪足元には♪」【♪花〜を〜♪】

「♪手には〜♪」「【♪花束を〜♪】」


【♪Peace comes from the calmness of your heart♪】


「♪言葉〜だけじゃ〜 言いあらわせ〜ないや〜♪」


「♪これだけは〜言〜える♪」

【♪It’s because you’re here that I can be here♪】


「【♪Thank you♪】」

「【♪for choosing me.♪】」

「【♪I’m truly happy to have met you.♪】」


【♪Your love is right here♪】


「♪ここにいて くれてぇ〜〜♪」

「♪ありが〜〜とぉ〜〜う♪」


静寂。


俯く誰もが、

呼吸を堪えていた。


Guiar

[Dovira〜!!]


腕時計に、

泣き顔の、

絵文字が表示された。


全員、

何も言えずに、

立ち尽くしていた。


胸の奥が熱い。

頬を伝う雫が床へ落ちる。


パン……

パン、パン、パン……


静寂を切り裂く拍手。


中将

「ブラボー!!」


観覧室から、

涙を流しながら降りてくる。


誰も、

何も答えなかった。


呼吸を整えたカルディが一言。


「おじいちゃん…」


中将

「返さないと…」

「な?」


涙を拭う、

直樹の顔を覗き込む。


直樹

「…え…?」


カルディ

「歌い返すのよ」


直樹

「…何で?」


カルディ

「届いたのでしょ?」


直樹

「……はい…」


カルディ

「Guiar。わかってるわよね?」


Guiar

[わかってるよ…。]


カルディ

「いまだけ戻すわよ」


UIを操作する。


Guiarが、

チップへ移動した。


Guiar

【ただいま。】


直樹

「お…おかえり」


Guiar

【旋律を奏でる。】

【お前は、それに合わせて、想いを歌え。】


直樹

「何を…」


すっ…と

体が軽くなった。


脳裏に、

文字が浮かび上がる。


「♪静かな朝に〜 風が揺れた〜♪」

「♪Back to the days that were never meant to change♪」


【♪見えない扉〜 開いた瞬間〜♪】

【♪The world changed color without a sound♪】


「♪誰かを信じ〜♪」


【♪誰かに支えられ〜♪】


「♪小さな手は〜♪」

【♪Still doesn't know♪】

【♪護られている理由を〜♪】


「♪Why it has been protected♪」


【♪涙は〜♪】 

「♪They're not a sign of weakness♪」


「♪痛みは〜♪」

【♪It's not the end♪】


「【♪触れた温もりが〜♪】」

【♪Begins to move the heart♪】


「【♪君の笑顔を 護りた〜い♪】」

「【♪Even in a world on the verge of falling apart♪】」


「♪この手は 離さな〜い♪」

「【♪何度 傷ついても〜♪】」

「【♪The feelings we've shared Will carry us into tomorrow♪】」


【♪護られた命が♪】

「♪Until the day I protect someone♪」



「♪空を見上げれば〜♪」

「♪Fragments burning crimson♪」


【♪それでも Hope is♪】

【♪Never fading away♪】


「♪白い〜羽根が〜♪」

【♪風へ〜溶け〜るように〜♪】

【♪A quiet wish♪】


「♪明日へ♪」 

「♪Drifts down softly♪」


「♪To touch is♪」

【♪壊すためじゃな〜い♪】


「【♪Never meant to destroy♪】」


【♪この手は〜♪】

「♪Meant to hold you close♪」


【♪心は〜♪】

「♪Meant to connect♪」


【♪命は〜♪】

「♪Meant to be entrusted♪」


「【♪君が笑えば〜♪】」

「【♪世界は少し優しくなる〜♪】」


「【♪涙も痛みも〜♪】」

「【♪Will never be in vain♪】」


「【♪The wish we've inherited Will soar beyond time♪】」

「【♪この平〜和を〜〜♪】」

「【♪Let's protect it together♪】」


「♪明日へ〜♪」


静寂。


誰もが、

息を呑んだ。


フェル

「お前スゲーな」


パンパンパンパンパン……


中将

「ブラボー!!!」


歌いきった、

達成感と共に、

体の芯から護られるオーラに包まれる。


カルディ

「融合成功ね」


フェル

「融合?」


Guiar

【防御・回避率50%上昇】


Dovira

【マヤのは幸運度上昇だよ。】


フェル

「何その…RPGゲーム要素」


隊長は、

すすり泣いていた。


カルディは、

静かに見守る。


中将

「フェル。次はキミの番だよ」


フェル

「…は?」

「……」


男どもが頷く。


フェル

「ええええ!!」


Next time

――真実。

『花束をキミに』

作詞:しろ兎

作曲・ボーカル:SUNO


1.

一緒に 帰ろう

波音が聞こえる あの場所へ


Your light-hearted chatter

(キミの他愛もない会話)

gives me hope

(ボクの心に希望をくれる)

キミの 手を離さない


Even if you can’t touch me,

(触れられなくても)

I’m still here.

(ボクはここにいるよ)

隣を 歩く キミ


笑顔

笑い声

怒る姿も 愛しいよ


共に 歩もう


2.

The world may be a bit of a drag,

(この世の中はくたびれてるけど)

but as long as I’m with you,

(キミと一緒なら)

どこまでも 行ける


心に 色を

足元には 花を

手には 花束を


Peace comes from the calmness of your heart

(平和はキミの心が穏やかだから)


言葉だけじゃ

言いあらわせないや


これだけは 言える

It’s because you’re here that I can be here

(キミがいるから ボクはここにいれる)


Thank you

(ありがとう)

for choosing me.

(ボクを選んでくれて)

I’m truly happy to have met you.

(キミに出会えて本当に幸せだ)


Your love is right here

(キミの愛はここにあるよ)


ここにいてくれて

ありがとう


↓インスタグラムで聴けます↓

https://www.instagram.com/reel/DaxVbqIJlez/?igsh=Mmc3ZTk3YWt2dDN6

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