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幼き先の“未来”-とわ- 〜護られた子どもは、やがて誰かを護る〜  作者: しろ兎
Season3〜護られた子どもは、やがて誰かを護る〜
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19/20

S3-19 試す大人。

観測者

[ストック分です。]

[『主婦』=家・家庭を護る とも言う。]

[ฅ^•ﻌ•^ฅ]

「思わぬ収穫だわぁ!」


灯へ、

視線が向く。


「あら…どちら様?」


直樹

「カルディには関係ない!」


少し、

不機嫌そうに言い放った。


カルディ

「まぁ!」


直樹の、

態度に呆れた。


カルディ

「ねえ!ねえ!真彩ちゃん〜」

『直樹くんって大地似でしょう』


真彩

「うん…何で?」


少し、

不快そうな表情で呟いた。


カルディ

「あれ?あれれ?」

「何しに来たんだっけ?」

「……」


視線は直樹へ。


カルディ

「副将。帰りますよ」


真彩

「副将って誰?」


直樹

「知らね」


灯の、

視線はラファルサへ。


視線に気付く。


ラファルサ

「俺は違う」


カルディ

「直樹く〜ん?」


直樹

「嫌だよ」


カルディ

「上層部にその子のこと言っていいかしら」


直樹

「ズリーぞ」


灯の体を引き寄せた。


カルディ

「なら、帰ってらっしゃい」


真彩

「カルディ…子どもに大人気(おとなげ)なくない?」


肩をすくめた。


カルディ

「チャーリーの仕事てんこ盛りよ!」

「直樹くんしかできないのよ!」


真彩

「少し手加減してあげたらどうよ」


カルディ

「もうっ甘〜い!」

「円滑に仕事できているのはね」

「チャーリーのおかげなのよ」


直樹

《ギアル電気消せ》


Guiar

【はいはい。】


照明が消えた。


真彩

「停電?」


ラファルサ

「いや…」


二人は、

電気をつける気配がない。


カルディ

「直樹くんの仕業ね」


カルディが、

照明を点けた。


視線を戻した先には、

少年少女の姿はなかった。



-



「暗いね」

「どこかな?」


楽しそうだ。


Guiar

【電気どうします?】


直樹

《やめておこう》

「暗いけど大丈夫?」


「ここ安全なの?」


直樹

「今のところ…ね」


扉の方から音が聞こえた。


――ガジャ


部屋に響く。


[Warning…Warning…]

[Intruder detected.]

[We are closing.]


赤い照明が点いた。


Guiar

【隔離されましたね。】


「何?どうしたの!?」


直樹

「閉じ込められた」


「また魔法使って逃げれば?」


灯へ、

視線を向けた。


直樹

「この状態だと、制限が掛かるんだよ」


「捕まっちゃったの?」


直樹

「誰も入ってこないから安全だと思うけど」


「そうなの?」


直樹

「そう」

「部屋の主が解除しないと開かないんだ」


Guiar

【チャーリーが退院するまで、ここで…?】


直樹

「備蓄あるし楽勝楽勝」


「誰のお部屋なの?」


直樹

「えっと…父さんの部屋」


「帰ってこないの?」


直樹

「……」

「入院中なんだよ」


「何か病気なの?」


灯の、

真剣な眼差し。

申し訳なさが込み上げてきた。


直樹

「被災して…入院してる」


視線を逸らした。


「そうなんだ…」


気まずい。

話題を変えた。


直樹

「ゆっくり話せるね」


「寒くない?」


体が、

震えてる。


Guiar

【暖房が切れてますね。】


直樹

《しまったそこ盲点だった》


Guiar

【外は極寒ですよ。】


直樹

《このままだと、凍え死ぬ》


灯を、

包み込む。


直樹

「大丈夫か?」


[俺の部屋で何してる。]

[ここはデートスポットじゃないんだが。]


直樹

「父さん??」


大地

[久しぶりだな。]


直樹

「父さん…会いたいよ」


大地

[お前何やってる。]

[その子は…。]


直樹

「いや…その…てか!見てるの?」


大地

[丸見えだ。]


直樹

「父さん。暖房つけてくれない?」


大地

[ん?]


直樹

「寒い。暖房つけてください」


大地

[え?]


直樹

「それ、わざとだろ」


大地

[さあ…。]


[仕事サボられると困るんだが。]


[いや…させろ。]

[仕事させてくれ。]


直樹

「じゃあ、自分がやる必要ないじゃん!」


大地

[医者に止められている。]

[常に監視されている。]

[すまんな。]


直樹

「ええ…。いつまで続くのこれ…」


大地

[その部屋。解除してみれば?]

[もし解除できたら。解放したろうか?]

[解除できなかったら大人しく仕事しろ。]


[彼女の運命もかかってるぞ。]

[さあ、どうする。]


直樹

「やる」


大地

[よし、その意気だ。]

[石油ストーブならディスクの下ある。]


直樹

「父さん、ありがとう」

「灯、離れるね。待ってて」


ディスクへ駆け寄った。


大地

[灯って言うのか。直樹の父です。巻き込んで申し訳ない。]


灯は見渡す。

空間へ話しかけた。


「はじめまして。藤田 灯と申します」

「すごく楽しいです。探検みたいでワクワクしました」


大地

[アハハ…。そうか。そりゃ良かった。]


石油ストーブを、

持って戻ってきた。


直樹

「お待たせ」

「……」

「父さん…」


大地

[何。]


直樹

「付け方わからない」


沈黙。


大地

[じゃ。解除、頑張れ。]

[見守ってる。]


直樹

「え。待って!!」


Guiar

【通信切れてますよ。】


「ストーブ…私やってみる」

「直樹くんはその…解除っていうのお願いしていい?」


直樹

「わかった。ありがとう」

「よし」

「ギアル。援護頼む」


Guiar

【了解。腕の試しどころですね】


UIを展開。


直樹

《おう…かなり複雑だな…》


Guiar

【まず、電力復旧させません?】


直樹

《確かに》

《電力供給は、ただ落ちただけなのか》

「灯。ストーブ無理して点けなくていいからね」


「でも…」


直樹

「今見てて…」


Guiar

【電力供給システム復旧します。】


照明が点灯。

暖房・空調が循環しだした。


「点いた!いまの直樹くんが?」


直樹

「まあね」


鼻の下を擦った。


Guiar

【やったの私ですが…。】


直樹

「はぁ…少し休んでいい?」

「あまり寝れて無くて…」


「寝るの?」


直樹

「仮眠、駄目かな?」


空間へ、

視線を向けた。


Guiar

【Ratioから通知受信。】

【飲食はあるが、長居するな。だそうです。】


直樹

「わかってるよ!父さん!」


空間へ、

話しかけた。


直樹

「…」

「灯…ごめんね。巻き込んで」


灯は、

首を横に振った。


「楽しいよ」


微笑む。


直樹

《可愛い…》


初恋の相手に、

見惚れる直樹であった。


Next time

――結末。

観測者

[『転職』=“転機”の転。“役職”の職。 天職とも読めますよね。]

[『主婦から“平和な”転職はできますか?』]

[真彩は『wW-0』から一貫して家族を護っていた。]

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