S3-18 視線。
観測者
[本日14時10完成。出来立てほやほやです。]
[続きをどうぞ。]
暗い。
涼しい。
微かに、
寝息が、
聞こえてくる。
直樹
《ギアル電気つけて》
Guiar
【フェル。すまん…。】
部屋の、
照明が点いた。
寝息へ、
視線を向けた。
直樹
《爆睡か》
灯
「ここどこ?」
「この人誰?」
灯が、
小さく囁いた。
――シュゥー
奥から、
扉が、
開く音がした。
マントを広げ
灯を、
背に隠した。
相手と、
視線が重なった。
「ん?え?」
直樹
「ん?」
小さく、
首を傾げた。
先輩部隊
「なぜ、大越がここにいる」
直樹
「ん?」
「駄目でしたか?」
先輩部隊
「ああ。大越がフェルの部屋に居て」
「え?………」
「大越。お前、一体何したんだ?」
直樹
「何もしてませんが…」
「……」
「…先輩?」
フェル
「うるさいな…」
あくび
「…ん?」
灯と、
視線が合う。
互いに、
無言で会釈した。
フェル
「直樹…また俺の部屋来たのかよ」
頭を
掻きながら呟く。
フェル
「あの先輩。どうしたんです?」
先輩部隊
「フェル交代の時間だ」
「何度、連絡しても反応なかったから来ただけだ」
UIを開く。
フェル
「ああ…本当だ。すんません」
「………」
「んえ?…」
先輩へ、
視線を向けた。
フェル
「何で?」
フェルは灯へ、
再び視線を向けた。
フェル
『必死にこの子を護ってるのか?』
直樹
『事情は言えないけど…そういうこと』
フェル
「……はい」
フェルは、
先輩へ頷いた。
フェル
『直樹。3、2、1で逃げろ!』
『3』
『2』
『1』
先輩部隊
「悪く思うなよ!」
フェル
『逃げろ!』
直樹は、
灯を抱き寄せ姿を消した。
-
また暗い。
Guiar
【ハニーに会いたい…。】
直樹
『さっき会っただろ』
胸元で、
服が引っ張られた。
灯
「ねぇねぇ…今度はどこ?」
小さな声はハリがある。
そっと、
灯の顔を覗き込んだ。
ニコニコしている。
Guiar
【この子、楽しんでますよ。】
直樹
「さて…今度はどこかな…」
小さく呟く。
Guiar
【電気付けますよー。】
照明が点いた。
目の前に、
人が立っていた。
真顔で立っている。
直樹は一歩下がった。
Dovira
【ダーリン!!】
直樹
「か…か……」
青ざめる。
真彩
「逃げれると思った?」
「……」
「ねぇ…」
視線は灯へ。
真彩
「この可愛い子ちゃん誰?」
直樹は、
無意識に、
背に隠した。
真彩
「何で隠すの?」
直樹
「え。いや…何でかな??」
服を、
引っ張られた。
灯
「ねぇ…この方は?」
直樹
「あ…えっと」
戸惑った。
Guiar
【悩むことでか?】
真彩
「直樹の母でーす」
直樹
「!!」
灯
「お母様!?え?自衛隊?」
真彩
「そうとも言う」
「お名前は?」
灯
「申し遅れました。私は、藤田 灯と申します」
真彩
「灯ちゃん!可愛い。ヨロシクね」
手を差し出した。
直樹は、
灯の手を制止した。
直樹
「危ない…」
「これ罠だから…」
真彩
「失礼な!」
Dovira
【灯ちゃんと挨拶したかっただけなのに…。】
「【最低。】」
Guiar
【最低。】
直樹
「え…」
真彩
「直樹。会うの久々だね」
「最近どう?」
直樹
「そうだね…正直…寂しかった」
真彩
「だからって…彼女連れ回すのどうかと思うけど」
直樹は、
灯へ視線を向けた。
全身が、
熱くなった。
灯
「顔。赤いよ」
クスっと笑われた。
真彩
「休んでて。飲み物用意するから」
灯
「ここ…肌寒いね」
マントを外し、
灯の肩へそっと掛けた。
嬉しそうに、
マントを身に寄せた。
真彩
「大地のマント。何であんたが付けてるわけ?」
直樹
「え?」
《知らないのか…?》
「いや…駄目だった?」
真彩
「ふふっ。寂しいのね〜パパが居なくて」
直樹
「……まぁ。うん…」
Dovira
【館内通達受け取りました。】
【何で直樹くん指名手配されてるんですか?】
「「指名手配って何!?」」
灯が、
笑っている。
直樹
「まぁ…追われてるのは事実だけど…」
真彩
「あんた何したの??」
直樹
「いろいろ…」
灯
「犯罪者なの?」
直樹
「違う違う」
真彩
「犯罪者だったの?」
「お母さん泣いちゃう…」
そう言いながら
真彩は、
冷蔵庫から、
ペットボトルのお茶と缶ジュースを取り出した。
真彩
「まぁ…」
「仕事サボってたのは知ってるけど」
テーブルに、
飲み物を置いた。
菓子折りを灯へ渡した。
灯
「ありがとうございます」
真彩
「詳しいこと知らないから…」
「教えてよ」
「ママ。直樹の話が聞きたいなー」
向かいの、
ソファーに腰掛けた。
仕事の鬼教官でない。
いつもの母の姿だった。
直樹は、
ふと、肩の力が抜けた。
直樹
「母さん…。父さんってスゲーよ」
真彩
「直樹が生まれる前から、この仕事してんだから、すごいの当たり前でしょうに」
直樹
「それもすごいけど…仕事内容だよ」
ため息。
「何で、俺がやんなきゃなんないの…」
真彩
「どんな仕事」
直樹
「全部」
真彩
「全部って?」
直樹
「どう言ったらいいんだよ…」
Guiar
【司令官】
真彩
「少将なんだから、そりゃそうだろうな」
微笑ましく、
親子のやり取りを見守る灯。
真彩
「あら、ごめんなさいね」
「灯ちゃん」
「置いてきぼりじゃない」
灯
「いえいえ。見てて癒されますので大丈夫です」
「お構いなく!」
真彩
「直樹」
灯へ
視線を合わせる。
真彩
「灯ちゃんをここに連れてきたことバレたら絞められるぞ」
直樹
「…だから余計に逃げてる」
――シュゥー
扉が、
開く音がした。
緊張が走る。
ドクッ
…ドクッ
ドクッ…
「真彩………」
声の方へ、
一斉に視線が集中した。
直樹
《あれ?普段、朱雀って呼んでなかったっけ?》
《ん?あれ?》
ラファルサの、
頬が赤くなっていた。
突然、咳払い。
ラファルサ
「朱雀」
直樹
《言い直す必要あったか?》
灯
「お父さん?」
小首を傾げる。
ラファルサ
「その娘は屋上の…」
Naparnik
【館内通達受信。こいつ指名手配だってよ。】
ラファルサ
「お前…何をした」
直樹
《面倒くさい…ギアル助けて…》
灯
「やっぱ犯罪者なの?」
顔を、
覗き込んでくる。
直樹
「違うんだって」
灯は、
難しそうな表情をした。
真彩
「ひとつ言っておく」
「ママたち匿うことはできないからね」
直樹
「え!」
「そこをなんとか…」
「お願い!」
母へ、
両手を合わせた。
ラファルサ
「1時間後」
「現場に戻らないとならない」
直樹
「この部屋貸して!」
真彩
「お前さ…電気どうする気?」
直樹
「え?」
ラファルサ
「電気ついてると誰か来るぞ」
直樹
「そうだった…」
Guiar
【仕事場に戻ればよくないですか?】
直樹
「何でぇ!?嫌だよ!」
灯
「ねぇねぇ」
服を、
引っ張られた。
視線を向けた。
手招きしている。
直樹
「ん?」
灯
「彼は誰なの?」
灯は、
耳元で囁いた。
頬が、
熱くなる。
直樹
「兄貴…」
灯
「お兄さんなの!」
食い気味で、
身を乗り出してきた。
直樹
「血の繋がりはない…」
灯
「え?」
――シュゥー
また、
誰かが入ってきた。
皆の視線が扉へ向く。
直樹
《今度こそ終わった!》
「あらまぁ、お揃いで」
直樹
《その声は!!》
Next time
――挑戦状。
観測者
[続き頑張ります。]
[いつも、読んで頂きありがとうございます!]




