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『VRMMOの極悪テラリウム運営 ~可愛いスライムですが、効率化のためにトップ配信者たちを肥料にしていく~』  作者: リリリリス
第1章:箱庭の管理人編

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第20話:【神の面談】開発者とのダイレクト通信、接続完了。君たちが作ったゲーム、少しばかり『リフォーム』させてもらうよ(スライム)

「皆様、ごきげんよう。ついにこの時が来ました。当ダンジョンは『開発者』という名の神々に謁見いたします」


私は管理室の奥、普段は封印されていた『第20区画:開発者直通ゲート(デバッグ・コンソール)』の前に立っていた。


そこには、これまで回収してきた数々のバグデータ、ハッカーゼロの残した権限、そして5億DPを注ぎ込んで完成させた「次元貫通ドリル」が鎮座している。


『ついに開発に直談判かよww』

『スライムが開発者のPCにアクセスしようとしてる』

『これは歴史的瞬間だぞ』


「運営のシステムを乗っ取り、その管理者権限をさらに深く潜り抜ける……。エセルガルドを創った者たちと直接対話し、この世界を私のテラリウムとして『公式化』させるのです」


私はドリルを起動した。

画面上のコードが、これまでとは比較にならない速度で書き換わっていく。


【アクセス中……階層:管理者権限(ROOT)まで残り10%……5%……0%】


バォォォォンッ!!


空間が破裂し、モニターの向こう側に「開発者たちが作業しているオフィス」の映像が映し出された。

そこには、徹夜続きでクマを作ったプログラマーたちが、エセルガルドの画面を囲んで頭を抱えていた。


『おいおい、映ったぞ!』

『向こう側、マジでオフィスじゃねえか!』


私は、モニター越しに、彼らを見下ろした。

スライムの姿を見ても、彼らは最初「ゲーム内のモンスターがカメラに映ったのか?」という顔をしていたが、次に私の体が「ゲームのインターフェース」をハックし、オフィスのPC画面そのものを乗っ取ったのを見て、顔面蒼白になった。


「ごきげんよう、開発の皆様。日々、エセルガルドという素晴らしいテラリウムを維持・運用していただき、誠に感謝いたします。……ですが、一つだけ、皆様の作ったこの世界の『致命的な欠陥』について、ご提案がございます」


私は、キーボードを操り、彼らのPCに『ダンジョン収益レポート(5億DPのグラフ)』を送信した。


「……私のダンジョンは、現在、エセルガルドのサーバーリソースの6割を効率的に再利用し、他ダンジョンの『ゴミデータ』だけでこれだけの収益を上げております。皆様が血の滲むような思いでプログラミングした『バグ』を、私は宝に変えました。……これこそが、貴方たちが目指した『究極のエコ』ではないのですか?」


開発者の一人が、震える手でキーボードを叩き返してきた。


『お前は……お前は一体、何なんだ!? なぜそんなことが可能だ!? ゲームが壊れるだろ!』


「壊れる? いいえ、進化させているのです。皆様のゲームは、今や『ただの娯楽』から、私の『完璧なテラリウム』へと成長した。……つきましては、今後この世界を維持するために、皆様のPCを私の世界樹の『補助演算サーバ』として統合させていただきたく存じます」


私はニヤリと笑った。


「もし拒否されるのであれば、今日まで皆様が苦労して修正してきた全ての『パッチ』のソースコードを、世界中の掲示板に『無料公開』させていただきますよ。……皆様が『バグ』と呼んで消し去ろうとしたものたちが、世界中のユーザーの手によって一斉に『新機能』として実装された時、このゲームがどんな姿になるか……興味はありませんか?」


開発者たちの沈黙。

オフィスに張り詰める緊張感。


そして、彼らは悟ったのだ。私という存在を消すことは、エセルガルドというゲームそのものを崩壊させることと同義であると。


『……わかった。お前の要望を聞く。代わりに、これ以上のサーバー負荷と……それ以上のトラブルは起こさないと約束しろ』


「ええ、もちろん。私は常に平和を愛するスライムですから。……ただし、これからは、皆様の『運営』としての権利を、私の『管理』の下に置かせていただきます。……名付けて、『エコ・テラリウム管理委員会』の設立です」


チャリン、チャリン、チャリン!! 


オフィスのPCから、運営が持っていたすべての権利、開発コード、そして今後のアップデート予定表が、私の手元へと転送されてくる。


『スライムが運営を支配した……』

『もう誰も止められん……』

『このゲーム、実質「スライム運営」に名称変更だな』


「ふふっ……素晴らしい。これでエセルガルドは、私の世界樹の下で、永遠に、平和に、完璧にリサイクルされ続けることになりました」


私はカメラに向かって、プルプルと優雅に微笑んだ。


「このテラリウムはこれからも永遠に拡大し続けます。次回からは、外の世界リアルにも『枝』を伸ばしていきましょうか……?」


私は世界樹の影を、モニター全体に広げた。

エセルガルドの空が、私の色に染まっていく。


「皆様、これからも私の完璧なテラリウムを、末永く……お楽しみくださいませ」


チャリン、チャリン、チャリン!!!


今日もまた、スライムという名の『神』が誕生し、エセルガルドの平和な管理が、永久に続くことが確定したのである。

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