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『VRMMOの極悪テラリウム運営 ~可愛いスライムですが、効率化のためにトップ配信者たちを肥料にしていく~』  作者: リリリリス
第1章:箱庭の管理人編

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第18話:ダンジョンは迷宮から『ワールド・ツリー』へ。5億DPで仕掛ける、サーバー支配型のエコ(?)侵略計画

「皆様、ごきげんよう。本日は長年住み慣れた『階層型ダンジョン』を卒業し、次のステージへと進化するための『大規模アップデート』についてお話しさせてください」


私は管理室の中央に浮かぶ巨大なホログラム球体を、プルプルと優雅に撫でた。


5億DP。かつては夢のまた夢だった金額が、今や私の通帳には当たり前のように鎮座している。


「これまでのダンジョン運営は、いわば『受け身』でした。攻略者が来て、罠にはまり、資源になる。……ですが、それでは経営者として甘いのです。もっと能動的に、もっと効率的に、そして何より『世界のエコシステム全体』を私の中に取り込まなければなりません」


『5億DPを前にして、経営者(工場長)の目がマジだ』

『エコの定義が崩壊してることに誰もツッコまないの好き』

『ついにダンジョンそのものを改造する気かよ……』


「はい。これより、第17区画から第100区画までの全エリアを解体し、私のダンジョンを『世界樹ワールド・ツリー』へと再構築いたします」

私は指をパチンと鳴らした。


ダンジョン全体の地図が書き換わっていく。階層という概念は消え去り、一本の巨大な根が地底から天を突き刺すような、圧倒的な立体構造へと変貌を遂げていく。


【プロジェクト:ワールド・ツリー(世界樹)構想】


1. 心臓部コア:『全自動・DP循環サーバー』

・これまでのように各階層でちまちまと罠を配置する必要はありません。

・世界樹の「根」そのものが全サーバーのネットワークに直結し、エセルガルドの全ダンジョンから流れる「魔力の残りカス(ラグやバグのデータ)」を自動的に吸い上げる。

・私は、他ダンジョンが捨てた『ゴミ』でさえも、最高級のDPへと変換できるのです。


2. 生態系(枝葉):『侵略型・増殖ネットワーク』

・世界樹から伸びる枝葉は、各都市のダンジョン入口と「次元接続」されます。

・侵入者は、どの街のダンジョンに入ろうとも、知らぬ間に私の「世界樹」の内部へとテレポートさせられる。

・文字通り、世界中のプレイヤーが「私の管理する工場」へログインする仕組みです。


3. 防衛・収穫システム:『神の自動パッキング』

・これまでは人間がコンベアに乗るのを待っていましたが、これからは世界樹自体が「収穫ハッキング」を行います。

・強力なアイテムを身につけたプレイヤーが近づけば、枝葉が直接そのプレイヤーの「装備データ」を分解・抽出リアル・ドレイン

・プレイヤーは全裸で街の広場に放り出され、アイテムは私の口座へ直行します。


『それもうダンジョンじゃなくて、世界規模の「強盗ウイルス」じゃねえか!!』

『侵略の規模がデカすぎて草』

『他ダンジョンのリソースまで吸うとか、スライムのくせに経営手腕が経営者のそれ』

『世界中のプレイヤーが等しく「資源」になる世界……』


「お褒めの言葉、ありがとうございます。しかし、皆様。これほどの規模になりますと、問題が一つだけございます」


私はホログラムから手を離し、少しだけ表情(表面張力)を曇らせた。


「これだけ巨大な世界樹を維持し、全サーバーのプレイヤーを効率よく『資源化』するには……莫大な『計算リソース』、すなわち『人類の思考(キー入力)』が足りないのです。5000人では、この巨大なツリーの枝一本すら動かせません」


私はニヤリと笑った。


「ですので、来週からは『全世界同時開催・超超大規模レイド(ワールド・イベント)』を勝手に開催しようと思います。タイトルは『神の樹を討て! 世界の命運を賭けた、全プレイヤー参加型・強制労働イベント』です」


『強制イベントww』

『運営かよw』

『もうスライムがゲームの管理者だろこれ』


「参加条件は簡単。エセルガルドにログインするだけで、強制的に私の世界樹の『労働者』としてコネクトされます。彼らはダンジョンを攻略していると信じ込み、必死にキーを叩き、ボタンを押し、私のために世界樹の成長を加速させてくれることでしょう」


チャリン、チャリン、チャリン!!!


私の口座の数字が、イベントの告知が出ただけで目に見えて増えていく。


「いやはや、一流のスライムは、神様としても超一流ですね。……さて、世界樹の苗床も整いました。次は、この世界樹を『現実世界(サーバーの外)』へと繋ぐための、禁断のパスコードを探しに行きましょうか」


私はプルプルと満面の笑みを浮かべ、最後にカメラへ向かって深々と礼をした。


「引き続き、私の完璧なテラリウム、そして全世界を巻き込んだエコな収略運営を、よろしくお願いいたしますね」


今日もまた、エセルガルドの平和……いえ、世界そのものが、私の「完璧な管理下」へと向かって、着々と進化を遂げたのである。

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