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転生時に貰ったギフトで異世界をのんびり旅します  作者: きさらぎみな


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第017話 嘘発見器?と念動力?

 話し合いは終わった。

 と思っていたのは俺だけだったようだ。


「ところでヒュウガ、新しい能力って何が増えたんだ?特にあのチケットはなんだったんだ?」


 ギルドマスターからの質問で周りの視線がこちらに集まる。


「ギルドって人の能力を詮索するのはご法度、とかないのですか?」

「そうだな、褒められる行為ではないな」

「ですよね、それなら……」

「お前、目の前で色々やられたら気になるだろう?」


 周りからの視線はずっと俺に集まっている。

 ギルドマスターも折れる事はなさそうなので、新しい能力の一部を話すしかないか。

 ただ、エレナさんはギルドマスターから聞いたかもしれないけど、カエラさんと疾風の盾のメンバーは、俺の今までの能力も知らないよな?

 ギルドマスターに確認してからにするか。


「わかりました、でも、ギルドマスター以外のみなさんにも話して平気ですかね?」

「ん?ああ、そうだな。でも今さらだろ?」

「何かあった時の味方は多い方がいい、ということですか?」

「ああそうだ」

「おい、何にわしらを巻き込もうとしておるんじゃ?」


 ログさんに笑顔を向け、質問はスルーした。

 ここまで来たら一蓮托生ってやつだね。


「それでは、本題に入る前に……」


 俺は辺境伯様との会談で公開した能力やその効果などを、ここにいる人達に話した。

 ただし、権能の数やギフトが『神級』であること、についてはぼかして説明している。

 これについては気づく人は気づく程度でいいだろう。

 追加分は〈固有識別〉〈内部浄化〉〈リサイクル〉〈損害補償〉〈機密保持〉の5つ。

 それほど時間をかける事なく説明は終わった。



「ヒュウガは便利な能力をもってるにゃ」

「そうじゃのう、それに加えて新しい能力が増えたということか?」

「そういうことになります……」

「お主が公開しない限りは秘密にしておくから安心せい」

「そうだね、秘密は守るよ」


 その言葉に全員が深く頷いていた。

 それを信じることにして、俺は説明を始めた。


 まずは〈無限供給〉か……これは説明しなくて良さそうか?

 電動モビリティとか車とかを買って、興味を持たれたらでいいか。

 マルクさんのキックボードのタイヤの減りぐらいしか影響ないし、気づくまでは時間かかるだろうし。

 ……後で俺の靴も再召喚しておかないと。


 後は【マイレージ】と【フリート】もいいだろう。

 俺が何かを買わないと、何があるか分からないから興味もわかないだろうし。


 問題がありそうなのは〈コンビニエンスストア〉と〈デリバリー〉だ。

 でもこれは辺境伯様に既にぼかして伝えてある。

 今度の商業関係の話し合いまでは秘密でいいだろう。


 そうすると、説明が簡単な、というより何でこれで説明しなかったんだ、ということからにするか。

 俺は考えがまとまったので説明を始めることにした。


「はい、では説明しますね。まずは〈接客対応サポート〉です。これの説明はいま気が付いた方法でします」


 そう言って俺は〈接客対応サポート〉を使用した。

 光を伴う魔法陣から男性型アンドロイドが現れる。

 アンドロイドはオートマタと違って喋ることができるが、どこか機械的な回答になるらしい。

 俺はアンドロイドに対して、契約書を持って待機、ということを念じた。


「なんじゃ、お主の仕業か?今までと違って光っておったの」

「きれいでしたね」

「先ほど見たのとは違うな、人のようだが人ではない感じだ」

「ええ、これはアンドロイドと言って喋れます。まあ、そのことは今は気にしなくてもいいのですが、アンドロイドが持っている紙に触れてください。そうすればそのアンドロイドが出来る事や使い方、契約の仕方などが分かります。トイレに入った時と一緒です。辺境伯様が契約書触ったら使い方を理解したのを思い出したので、これなら俺が説明するより確実です!」

「そういうことか。この紙を触ればいいのか……」


 そう言ったギルドマスターを筆頭に、全員が触れていく。

 俺は一応使い方が頭に入っているから大丈夫だろう。

 全員が触ったあと、考え込むギルド陣。

 疾風の盾のメンバーも考えているが深刻さはあまりなさそうだ。

 まあ、普通に冒険者やってるときに噓発見器はいらないよな。

 みんなが考えをまとめている間に、アンドロイドに今回は契約なし、ということを伝えるように念じる。

 すると魔法陣が再び現れて、アンドロイドはお辞儀をして消えていった。

 召喚だけならばポイントを消費しないと気づいたもこの方法にした理由だ。

 そうしている間にギルドマスターの考えもまとまってきたようだ。


「なかなかやばい能力だな、おい」

「そうですね、特に商人や貴族の方たちが恐れる能力です」

「ええ、しかも姿は何でもいいとなると、相手に気づかれずに同席させられますよ」

「おいヒュウガ、今のはお前にしか呼び出せない、というやつだよな?」

「はい、チケットとかは無く、俺が召喚して誰かが契約をする、という形になります」

「それなら多少は安心だな、これはあまり使うなよ。お前が原因だと分かって逆恨みされたくなければな」

「はい、そうします。そうそう必要になることもないですよね……ね?」

「ああ、そうだな。裁判などに向いているが、はなんとなく嘘が分かる能力を持つ者が複数同席するからそっちは大丈夫だろう」

「ではここだけの秘密ということで」

「辺境伯様には報告するがな、国が重要な裁判で使いたくなるかもしれん、その時は協力してくれ」

「わかりました」


 普段では使わない能力だと思うし、こんなところだろう。

 存在がわかり辛い姿やサイズのアンドロイドを長期契約してもらえば俺にはたどり着かないだろう。

 ギフトのある世界だから絶対ではないけど、それを心配していたら何もできないしな。


 さて、最後の〈移送養生〉の説明か。

 部屋に余っている木製の椅子を使っての実演でいいかな。

 同じようなのが多いから、そこまで高価でないと信じて……。



「それでは、あと1個説明しますね」

「それで最後か?」

「……はい、今のところは」

「そうか……まあ続けてくれ」

「はい、次は〈移送養生〉という能力です、これも俺以外使えないですね]

「お前だけと言われると、少しだけ気が楽になるな」

「そうですか?まあわからなくもないかも?……ギルドマスター、あそこにある木製の椅子をお借りしていいですか?」

「好きにしろ」

「壊したら弁償とか言いません?」

「その椅子程度なら言わないと約束しよう」


 言質を取ったので実演に移ろう。


「それでは失礼して」


 そういって俺は〈移送養生〉を使って、椅子を直線的に浮かし、ログさんの元へと移動させた。

 これは移送の能力、一定の速度で対象を安全に昇降させたり、移動させたりする。

 移動スピードはあまりだせないが、重さに関係なく、ぶつける心配もないので荷物移動が楽になる、いい能力だな。

 なお、空中停止も可能のようで、逃げ場になりそうだ。


「うぉっ、なんじゃ」

「へえ、物を動かす能力かな」


 みんなが飛んで移動する椅子に注目している間に、もう一つの〈移送養生〉の効果を付与する。

 それは養生の能力、衝撃・傷・汚れから守る結界をそれぞれ対象に付与する。

 3種でも1種でも自由に付けられるが、今回はログさんの鎚による実験を考えているので衝撃用の養生だ。

 ログさんとちょっと離れた位置に椅子は到着した。


「一応大丈夫なはずですけど……、ログさん、その椅子、1回限定で思いっきり叩いてもらえませんか。絶対に1回ですよ」

「ん?いいじゃろう」


 そう言ってログさんは脇に置いておいた大鎚を構え、思いきり振り下ろした。

 ……。

 椅子は何もなかったかのようにその場に鎮座し、叩かれた音すらなかった。


「なんじゃ、どういうことじゃ」

「壊れるどころか動いてもいないね」

「えっとこの能力はいくつかの事ができます。最初にみせた、速度はあまりでないが重量物でも動かせること。馬車などを浮かして、車軸の整備などをしやすくしたり、立ち往生した馬車を運ぶための能力です」

「駅馬車の奴らが欲しがりそうな能力だな」

「さらに、物を運ぶ際に、周りにぶつかって傷やへこみ、汚れがつかないように周りを覆うものが付与できます。養生によって守れる威力までならば効果は切れませんが、越える衝撃を受けたら、それを完全に無効化して効果が切れます。先ほどのは養生がなくなる威力だったので、今は叩いたら壊れますので、やめてくださいね」

「お、おう」

「ヒュウガ、その付与の方はどれぐらいもつんだ?」

「えっと、一応何もなければ10年ぐらいは持ちますし、小石などが弾かれて飛んできた衝撃程度では消えません。ただし、汚れの方は、どんな衝撃でも消えないですが48時間で消えます。剣に付与した場合は血はつかないけど、付与が邪魔して切れ味が落ちます。あと薄っすら色を付けることもできます」

「なるほどな……」

「幌馬車や箱馬車に使えば、外からの攻撃や転倒による破損などから守りますよ。内側に衝撃用を付与すれば転倒時の怪我も防げます」

「それは護衛依頼などでは助かるのう」

「そうだね、初撃が防げるのは助かるよ」


 この能力は冒険者向けで分かりやすいようで『疾風の盾』から評価を得た。


「あと一つ、人に付与すると48時間、休息中や睡眠中の自然回復力が少し向上し、精神を安定させます。もしくは、拘束し完全に動けなくします、外からの強い衝撃で解除されますが……」

「やはり護衛向きな能力じゃ」

「盗賊退治などで便利そうです」

「ああ、そうだな……その付与の能力は知り合い以外にはあまり使わないでくれ。もし幅広くの人に使うのなら、洗浄とかが落ち着いてからでたのむ」

「はい、わかりました」

「よし、これで終わりだな?」


 ギルドマスターに確認するように聞かれてしまった。

 説明してもいいと思っているのは残り2つ。


「はい。終わりですよ。残りはありますが、辺境伯様に言ったように今度、商業関係として話し合いのですね」

「そうか。そうすると、日程の連絡待ちだな」


「はい、毎日来ますので、決まったら教えてください、後、辺境伯様にも言いましたが、マルク商会のマルクさんにも参加して欲しいです。商業ギルドの関係者をどうするかはお任せします」

「商業ギルドの方は……辺境伯様に聞いてからだな。マルク商会は、辺境伯様との日程が決まった後に、連絡があったかどうかを確認する」

「お願いできますか?」

「ああ、数日中には、会談の日程もわかるだろう」


 また辺境伯様と会わなければならない。

 でも、コンビニの商品は辺境伯様の政治の助けになるかもしれないし、様々なお店に影響を与えるかもしれない。

 逆に、たいした事が無い、となるかもしれないけど……。

 たいしたことなければ気軽に広めればいいだろう。

 とりあえず今夜にでもどんなコンビニなのか確認しておこう。


「それでは、お手数ですがお願いします」

「任せておけ。カエラ、マルク商会に辺境伯様から連絡があるかもしれないと事前に伝言を頼む」

「はい……」



 ……これで話し合いは終わりかな?





――――


 ・【オプション】〈無限供給〉

  対象の本来の機能により消費・放出・摩耗したものを自動で補給し、常に最適な状態を維持する。

  ガソリン、電気、水道、ガス、ウォッシャー液、グリスなど、普段使いで減るものを常に最適量にする。

  タイヤやブレーキパッドなどが擦り減った分を元に戻す。

  ガソリンをタンクから直接抜く、タイヤのゴムを剣で削り取る、など本来とは異なる消費では効果を発揮しない。


 ・【ポータル】〈コンビニエンスストア〉

  食料品や日用品、旅先で必要になったちょっとした品などが販売されている施設。

  商品の入荷状況を調整可能だが、極端なことはできない。


 ・【メンテナンス】〈移送養生〉

  対象を安全に移動させたり、持ち上げたりする。移動速度(3m/s)、高さの上限(30m)。

  また周囲にぶつかって傷がついたり、へこんだり、汚れたりしないように結界で養生する。

  対象者が休息や睡眠を取る時の自然回復力を少し向上させる、また、精神を安定させる。


 ・【サービス】〈デリバリー〉

  人型オートマタを呼び出す。

  呼び出す際に出張料が発生する、商品を購入しなくても支払わなければならない。

  オートマタが持つメニューから選択、もしくは欲しい商品を告げる。

  大きさの制限は背負っている鞄の中から出せるサイズまで。

  一度の購入代金の合計は50ポイントまで。


 ・【サポート】〈接客対応サポート〉

  アンドロイドを召喚し、任意の姿を指定できる。

  相手の言動の真偽や悪意を判定する。

  また、クレームの処理や質問への即時回答の手助けなどもする。


 ・【マイレージ】増加値が2から3に

  獲得する値は、現在までレベルと等しい。

  現在は 3 pt/km。この値なら車が欲しくなる。


 ・【フリート】購入上限が10,000ポイントに

  約100万円相当の乗り物まで買える。

  燃料が必要なものでも気にせず購入可能になったので選択肢は広い。


【サポート】〈接客対応サポート〉:100 ポイント/日

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