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大阪擬人化BL~難波×梅田~  作者: 桐生桜


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7/8

【難波×梅田】07「お前って、たまにズルいよな」

 今日は南との約束通り、ご飯を奢ってもらう日。もう、なんのお礼のご飯かわからないが。指定された場所は、なんばの裏路地にある隠れ家的なバル。思ってたより洒落てて、しかも予約済み。ちょっとしたデートみたいな雰囲気に、梅谷は微妙に落ち着かない。


「はい、おつかれさーん。とりあえず乾杯しよか」

「……俺、飲まへんゆうたやろ」

「ええやん、たまには。今日はお礼の日やし」


 乾杯を渋々受け入れながらも、梅谷は気になってしょうがない。こうして他愛ない話をしてるだけなのに、やたら視線が合うのだ。しかも、たまにニヤッと笑う顔がなんか腹立つ。


「……南。さっきからなんでそんなジロジロ見てんねん」

「見てへんし……いや、ちょっと見てたかも」

「なんやねん」

「いや、思ったより……ちゃんとしてんなって」

「なんやそれ。俺、なんや思われててん……」


 絶妙な間があく。それを南が唐突な質問でぶち破る。


「なあ、梅谷ってさ、恋愛したらどうなんの?」

「は?」

「いや、ふと気になってん。お前が誰かと付き合ってるとこ、想像つかんから」


 言いながらも、どこか探るような目つき。からかってるような、でもちょっとだけ真剣な顔に、梅谷はグラスの氷をいじる手を止める。


「……そんなん、わからん」

「そっか……なんか、ズルいなお前」

「は?」

「そんなん言われたら、俺が勝手に色々考えてるみたいになるやん」


 梅谷の頬が熱を帯びる。


(なにが『ズルい』やねん。そっちこそ、ズルいわ)


 その後の会話はたいして覚えていなくて。気付けば時間だけが過ぎて店を出て駅に向かって歩いていた。お酒が入った頬に夜風が心地よくて、どちらからともなく歩幅を合わせてた。


「梅谷~、今日、楽しかったわ」

「……ふーん」

「なにそれ、楽しくなかったん?」

「いや……楽しかったけど」

「……なんやそれ。めっちゃかわいない?」

「はあ!?  ぶっ飛ばすぞ」

「はいはい、照れてる照れてる〜」


 またいつもの調子で笑う南。でも、ふと視線を落としたその笑顔に、梅谷はちょっとだけ……ほんのちょっとだけ、目を逸らせなかった。


To be continued

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