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大阪擬人化BL~難波×梅田~  作者: 桐生桜


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5/8

【難波×梅田】05「なんや、期待してもうたやんか」

 ある日の夕方。仕事終わりの不動産屋の事務所でスマホが鳴る。画面には「南 春馬」。


「……なんやねん、今さら」


 電話に出ると、元気すぎる声が響く。


「梅谷!  今日ちょっと時間ない?」

「は?  なんでやねん」

「ええやん、ちょっとだけ、な?」

「なんやねん、急に」

「いや、お願いがあって……」

「お願い?」

「それは会ってから話すから!  ほな7時に難波の駅前集合な!」


……ガチャ。一方的に電話は切れた。


「……何勝手に決めとんねん」


 行くとは言ってないから行く必要はない……が、南の方から連絡がくるなんて思いもしなかった。だからぶつぶつ言いながらも、時間にはちゃんと現れる梅谷。心のどこかで何かを少しだけ期待していたのかもしれない……。


 しかし、待ち合わせ場所に現れた南は、見知らぬ女の子を連れていた。


「おー、梅谷〜! こっちこっち〜!」

「……なんで女連れてんねん」

「ああ、この子、あきなっていうねん。ホスト時代のお客さんやってんけど、今はまぁ、友達や」

「ども〜、はじめまして〜。南くんから話聞いてます〜!」

「……はぁ」

「なぁ、実はあきなが引っ越し考えててなー。ええ物件ないか、ちょっと相談のってやってくれへん?」

「そんなんメールでええやんけ」

「まぁまぁ。お礼にご飯奢るから、な?」


 梅谷が睨み返すと、南はふっと笑った。


「そんな怒らんとってや~。それに、お前やったら安心して任せられるやん?」

「……」


 不覚にも心が、きゅ、と鳴った。


(そんなん言われたら、断られへんやん……)


「……はぁ。飲むだけやで。ちゃっちゃと終わらせるぞ」

「わかってるって〜」


 そんなこんなで、3人は居酒屋へ。酒と食が進むと、案外あきなは話しやすいタイプの女の子で、南とは冗談を言い合いながら笑い合っている。ただ、それがなぜか、ひどく遠く感じる。


「梅谷くんってさ、南くんの……彼氏さんなん?」

「は!?」

「いやいや、ちゃうって。アイツはな〜、もうちょっとややこしい立ち位置やねん」

「ややこしいてなんやねん」

「ほら、怒った〜」

「怒ってへん」


(……なんやねん、ややこしいって)


 笑い声の中、ひとり梅谷の胸だけが静かにざわついていた。


To be continued


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