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大阪擬人化BL~難波×梅田~  作者: 桐生桜


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【難波×梅田】04「泊めてくれへん?」

 金曜の夜、もう終電もとうに過ぎた頃。


「なぁ〜〜悠音、泊めてくれへん?」


 酔っぱらった南が、梅谷の家の前でフラつきながら立っていた。


「……は?なんでここ知ってんねん」

「えへへ、昔お前に年賀状出したやろ〜覚えててん」

「お前、気持ち悪いぐらい記憶力ええな……ホテル行け」

「金、ない」

「はぁ……マジで、もう……」


 梅谷は深いため息をつきながらドアを開けた。


「……しゃあないな。一晩だけやぞ」

「まじで! ありがとう、梅谷!」


 しかし部屋に入ってすぐ、南はソファに倒れこみ、あっという間に寝落ちした。ほんまに人んち来て寝るだけってどうなん……と呆れながらも、梅谷は毛布をかけ、ベッドへ戻った。



◇◇◇◇◇翌朝◇◇◇◇◇



「……んん……」


 うっすらと目を開けた南は、自分がベッドの中にいることに気づいた。


「……あれ? ソファで寝てた、はずやけど……」


 目を向けた先、隣にはまだ寝息を立てている梅谷。布団の端を抱え込むように寝ていて、前髪がふわりと額にかかっていた。


「……あ、れ……?」


 南の胸が、ドクン、と跳ねた。


(え、……なんか、こいつ……)


 めっちゃ綺麗な顔してるやん……そういや、学生の頃。


『梅谷って、襲われたらしいで』

『でも殴り返して逆に泣かせたんやってw』

『女みたいやけど、ほんまは怖いんちゃうん?』

『せやけど、あの顔やったら襲われてもわからんでもないわw』


……あのときの噂話がなんとなく頭をよぎった。


「……んなアホな。なんで、そんなこと今思い出すんや」


 そのとき、梅谷がふと身じろぎした。


「……ん……」


 まぶたを開けて、隣に南がいるのを見た瞬間、ピクリと反応する。


「……南、なにお前、起きてたん……」

「おう、おはよ」

「……最悪な目覚めや」

「一緒に寝てもうて?」

「……勝手にベッド入ってきたのお前やからな」

「え、俺? マジ? 全然覚えてへん」

「ほんま、ガサツにもほどがあるわ」


 むくれた顔で梅谷が体を起こすと、Tシャツの肩がずり落ちそうになって、慌てて引っ張り直した。


「で? 朝飯……どうすんの」

「え? 作ってくれるん?」

「はぁ? 誰が」

「いやいや、今のは作ってくれる流れやん?」

「だからって朝飯まで出す義理は……」


 言いかけて、梅谷は小さくため息をついた。


「もうええわ……しゃあないな。パンとか冷凍とかでええやろ」

「できれば米がええな」

「うっさい」


 梅谷はぶつぶつ文句を言いながらも、冷凍ご飯をあたため、味噌汁を作り始めた。そして数十分後。そう言って梅谷が出してきたのは、味噌汁と卵焼き、鮭、そして白ごはん。


「……え、うま……」

「黙って食え」


 冷たい言葉とは裏腹に、梅谷の表情はどこかやさしかった。


To be continued


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