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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第九章 大陸の秘密
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21-3 アディとの打ち合わせ

 

「それはそうだろう? あの、闇のコウモリと言われてるジットの手腕を知る者として、どこまで調べたのか、知る必要がある」


「……彼ら側から見たら、気になるポイントだよね」

「そうだ」


「正直に話すよ。あの森には、彼らの王国に繋がる通路があるらしいね」

「……それで?」


「でも、その通路がある場所へ行くには、いくつか条件をクリアしないといけないらしい」

「……それで?」


「その条件を知る者は、この国では領主だけのようだね」

「……それで?」


「そのこともあって、国外で療養してる前領主に、戻ってきてもらうための対応をしてる」

「……それで?」


「戻ってきたオルト領主にも、話を聞こうと思ってる」

「まあ、そうなるだろうな」


「ショウは条件をクリアする方法を知ってるのか?」

「……知ってると言ったら?」


「その方法を教えてほしい」

「なぜ?」


「防御するために必要だから」

「知らなくても、森を守れば防御になるだろう?」


「森はあくまでもカムフラージュだろう? 万が一、森が焼失しても、王国に繋がる通路がなくなることはないと思う。となれば、森だけを守っても意味がないだろう? いざというときのための対策が必要になる」


「だとしても、アディたちが知る必要はないだろう? 万が一、森が焼失したとしても……森が焼失? なぜそんなことを言うんだ? まさか……」


「僕が言いたいことが分かったかな?」

「まさか、両隣の領主たちにバレてしまってるのか?」


「そうだよ。だから、すぐに対応しなければならないんだ」

「……そうだったのか。しかし、どうしてバレてしまったんだ?」


「それは今、調査してる。二重スパイがいたのか、誰かに盗聴器を仕掛けたのか、それとも発信機を付けたのか。まだ向こうの配下が残ってるのか。あらゆる面から調査してる」


「……発信機か……」

「心当たりがあるのか?」


「いや。それで、どうして両隣の領主が森の秘密を知ったとわかったんだ?」


「向こうの計画書のデータをジットが入手したからだよ。奴らは罠にかけた彼らを使って、森の中にある通路へ案内させる計画を立ててたんだ」


「そのために罠を張ったのか」なるほどと頷く。「そうなると、例のフェスティバルに誘導する役目を、グランチェストが担ってた可能性が高いな」グランチェストたちと会ったときのことを思い出す。


 組織の本部内にある療養施設で治療していた彼らのうち、体力が回復した者を大陸から逃がすため、港町近くに建つ組織が運営するホテルの離れに滞在し、見送った後、体調がすぐれないラルと滞在していた。

 そこへ、家族旅行と言ってグランチェストたちが大勢の使用人と共に来館。

 隣接する公園を母親と散歩していた娘のフレンティーヌが公園の端に建つ離れを見つけ、滞在している最上階のスイートルームと交換するよう言ってきた。

 第一印象最悪の家族。

 

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