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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第九章 大陸の秘密
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9-4 組織の計画

 

『……ラル。君はこれからも、彼と一緒に動くつもりなのか?』ファルークが聞くと答えないので、驚くショウがラルを見ると「……わからない」と小さな声で答える。


「ラル、どうしてそんなこと言うんだ?」


「だって、今も体調が戻らず、こうやって任務を休んでるんだよ。いつ復帰できるかわからないのに、これからどうすると聞かれても、答えられない」


「今までハードすぎたからだろう? 任務以上のことをやってきたんだから、少し休まないと続かないと言ってるじゃないか」


「……そうだけど……」と言って涙ぐむので「ちょっとすみません」ショウは断りを入れてモニターを切り替えると「大丈夫だよ。ラルは十分やってきたんだから。ここで休んで、心身ともにリセットしよう」背中をポンポンと軽くたたき、隣の椅子の背もたれに掛けてあるタオルを取ると、ラルの涙をふく。


「ほら、落ち着いて。誰もラルを責めたりしないし、文句を言ったりしないだろう? みんな、ラルが元気になるのを待ってるんだから、ゆっくり休んで元気になったら、また任務を始めればいい」


「……うん」


『ラル様。大変な場所に長くいらしたから、精神面が悲鳴を上げてしまったんですよ。ここでゆっくりして、緊張感を取りましょう』声を掛ける年上のアウラ リートレが、持っているチョコレートの一つを渡す。


『ラル様。クッキー食べてください。甘いものを食べると気分が落ち着きますよ』持っているクッキーの袋を破って、ラルに渡す年下のアウラ マリス。


 ラルが落ち着きを取り戻し、クッキーを食べてオレンジジュースを飲むと、ショウはモニターの映像を戻し、「すみませんでした。もう大丈夫です」


『ラル、大丈夫か?』心配する「風の貴族」トップのファルーク。『今、エミアからこの大陸に渡ってからのことを、大まかに聞いたよ。無茶しすぎだろう? やめてくれよ。君は自分がどれだけ重要な役割を持ってるのか、忘れたわけじゃないだろう?』


「ファルーク! ダメだ!」

「ごめんなさい……」


「ラル、泣かなくていい。大丈夫、大丈夫だから」再び泣きだすラルを抱き寄せて、背中をさすりながら声を掛ける。


『ファルーク! 強く言ったらダメだって言ったでしょう!』隣に座っているエミアが怒ると『いや、強くなんか言ってないよ。ラル、悪かった。責めてなんかいないから。怒ってなんかいないよ』


「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵も、「土の貴族」サードのタンデルチェスト子爵も、テレビモニター越しに大声で泣くラルを見て、同じ仲間として、大変な境遇を経験してきたラルに何も言えないでいると「ラルさん」オルトが声を掛ける。

「もう泣かなくて大丈夫だよ。俺、親父と会うよ。お袋も連れてって、親父の今の奥さんと息子を交えて、みんなでこの国から変えていくよう話をするよ」


「……オルト」テレビモニター越しに彼を見るショウ。



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