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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第八章 ルナノヴァ国の秘密
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38-3 パーティ前の打合せ

 

「ティスは、ショウが気に入らないの?」突然、ラルがど直球に聞くので、一同ギョッとして黙りこむ。


「ショウが人間だから?」


『それは……』さすがのティスも、ラルからストレートに聞かれて言葉に詰まる。『いや、その……』


 一番驚いたのは隣にいるショウ。エッ? という顔をして固まっている。


「私も最初はティスと同じだったから、あなたを責めることはしない。でも、彼が一緒にいてくれなかったら、私は今、ここに居られなかったし、みんなと話すことができなかった。そういう事実があることだけ、覚えててほしい」


『……ラルを、助けてくれたことには、感謝してる……』


『ティス』彼の言葉を聞いてホッとするジェシーが『本当に、そのことに関しては、みんなショウに感謝してます』


「俺は、みんなからお礼を言われたくてラルを助けてきたわけじゃない」


『わかってるよ。ただ、俺たち側からしたら、大事な仲間を助けてくれた、だから感謝したいということなんだ』説明するシルビア。


「それは、わかる」


「気に入らない?」悲しそうにラルが聞くので「一言も気に入らないと言ってないぞ」

「顔が言ってる」

「顔のどこら辺が言ってる?」ラルのほうに顔を向けると「ここ」ショウの眉間を指さす。


『コラッ! モニター越しにイチャつくな! 話しを戻すぞ! ティス! 今は個人の感情を出すな!』注意するシルビアが『次の報告は誰だ?』と聞くと「俺の番か?」ショウが返事をする。


『イチャつきはなしだぞ』

「羨ましい?」

『もう一度言ってみろ!』

「何度でも」

『ケンカなら買うぞ』


『ストップ!』止めるジェシー。『空気が重くなると冗談に走るのはやめてください。せっかくミーティングを開いてるんですから、主題から外れないようにしてください』


「すみません」


『悪かったよ。ただ、緊張しすぎはどうかと思うぞ。余裕がないと、重要なことを見落とす可能性が上がるからな』


『それは、確かにそうですね』


『事の発端は俺だ。悪かった』ティスが頭を下げるので『ラルさんも言ってましたけど、誰もあなたを責めてません。でも、ショウは大事な仲間なんです。そのことは忘れないでください』とジェシーが言うと『ああ、わかってる』


「俺も、このことでティスを責めるつもりはないよ。(いきどお)りを感じるのは当然だと理解してるから。でも、種族間は争うことじゃなく、共存することだと思ってる」


『僕たちも、そのことはわかってるんですよ』苦しそうに言うジェシー。『でも……わだかまりを解くには時間が掛かりますから』


「そうだよな」


『だからこそ、ショウには一緒にいてほしいと思ってます』ハッキリと言いきるジェシー。『わだかまりを解くには、相手を知る必要がありますから』


「俺もそう思うから、このまま君たちと一緒に行動したいと思ってる」


『俺はとっくに仲間だと思ってたが』シルビアだけ、理解度が違っていたらしい。


『シルビアにとって、ショウは従妹の義弟になるんだろう?』ティスが反論すると『そうだ』と返事をする。


『では、ミーティングに戻りますよ』ジェシーが話を切ると『ショウ。報告をお願いします』と声を掛ける。


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